馳浩の古典こらむ

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No.111

朝皃(あさがほ)
 命は其日
  其日かな

井上井月
(せいげつ)
1822〜1887

No.112

星明り
 身の毛ぞよだつ
  竹の子や

桜井吏登

1681〜1755
吏登句集

No.113

あかねさす
 紫野行き標野行き
  野守は見ずや君が袖振る

額田王

生没年未詳
万葉集巻120

No.114

女郎花
 秋の野風にうちなびき
  心ひとつを誰によすらむ

藤原時平

871〜910
古今和歌集巻四秋歌上

No.115

斧入れて
 香におどろくや
  冬木立

与謝蕪村

1716〜1783
蕪村句集

No.116

かぎりなき
 雲居のよそに別るとも
  人を心におくらさむやは

読人知らず

古今和歌集
巻第八 三六七

No.117

身を捨つる
 身はなきものと思ふ身は
  天一自在うたがひもなし

木喰上人
1718〜1810
吏登句集
五行

No.118

(こがらし)
 一日吹いて
  居(を)りにけり

岩田涼莵
(りょうと)
1659〜1717
(伊勢新百韻)所収

No.119

人恋し
 雪の朝気(あさけ)
  ただひとり

榎本星布

1732〜1814
星布尼句集所収

No.120

山里は
 冬ぞさびしさまさりける
  人めも草もかれぬと思へば

源宗于(むねゆき)朝臣
?〜939
(古今和歌集)所収


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