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<「ニュース街かど問答」辻 事務局長に聞きました「新年出足早く会員、
読者を増やして国や地方政治を変える闘いを大きく」>
- 1997年1月5日付「守る新聞」
- 生子
昨年を振り返ると、いろいろ大変なことがたくさんありましたね。
- 辻
昨年は憲法ができて五十年の年。「国連貧困根絶の十年」の年でもありました。春には、
「住専」への国民の血税投入が大問題となり、消費税率の引き上げ、沖縄米軍基地問題など
政治のあり方が根本から問われた年でした。
- 健夫
そういった政治に、国民がどう審判を下すかが注目をされた総選挙がありましたね。
- 辻
総選挙の結果は、細川内閣以来の新旧連立内閣の公約を次ぎつぎとやぶった悪政に、国民
が「ノー」の審判を下した点が大事でした。国民のくらしと命を守る政治へと流れを変える
第一歩になったのではないでしょうか。
- 生子
総選挙後、「消費税率の引き上げ中止を」の声と運動は大きく盛り上がりましたね。
- 辻
国会でまともな審議もしないまま、六月に政府が消費税5%をきめました。それが総選挙
で最大の争点になり、自民党など与党は強行しようとしましたがそうはなりませんでした。
国民の世論はそう簡単に悪政は許さないということを示しました。国民が立ちあがれば政治
は変えられるということを証明した一年だと思います。
- 健夫
東京・豊島区の母子餓死事件は、国民に大きな衝撃を与えました。
- 辻
「経済大国・日本で何故こんなことが」と外国でも大きな反響を呼んでいます。この事件
をキッカケに全国各地でこのような餓死・孤独死が表面化をしてきました。国や地方自治体
による生活保護のしめつけなど生命と人権をないがしろにする政治の結果です。
全国の生活と健康を守る会は「これ以上餓死・孤独死を出すな」と運動を強めた一年でも
ありました。
- 健夫
昨年は全国大会を開いた年でもありましたね。
- 辻
七月に福島で第三十一回全国大会を開催しました。この大会では、二十一世紀までに国民
生活の最低保障基準の確立と会員十万世帯・新聞十三万部をめざす、中期四カ年計画達成の
二大目標をかかげた歴史的な大会になりました。
この目標を実現するため生活と健康を守る会の運動の大事さをよく話し合った会では、運
動への確信と展望・誇りをもってがんばっていますね。
- 生子
政治が大きく変わりつつあり、今年は会の運動もいよいよ大事な年になると思いますが。
- 辻
今年は、春の国会から六月には首都で都議会議員選挙、十月には第十三回全生連全国活動
者会議が徳島で開かれる年です。また、憲法施行五十周年・児童福祉法制定五十周年の年に
なります。
橋本内閣は、「行政改革会議」を発足させ、五つの「改革」を二十一世紀までにやろうと
しています。五つとは、行政・経済・金融・社会保障・財政です。一言でいえば大企業の利
益確保と軍事大国をめざすため国の機能を拡大し、国民の暮らしと福祉・教育をおしつぶす
ものです。
この初年度が今年で、国民生活の最低保障基準の確立をめざす私たちの運動の真価が試さ
れる年となります。
- 健夫
そうすると、春の国会は大変な国会になりそうですね。
- 辻
そうです。四月からの消費税引き上げ問題があります。それから、老人医療費や健康保険
本人負担の大幅引き上げなど医療保険の大改悪が出てきます。
税の自主申告運動や教育の運動となどとむすんで、新年早々から大きく会員・新聞をふや
す出足早いとりくみを期待したいですね。
- 生子
公営住宅など地方自治体にむけた運動も大事ですね。
- 辻
昨年公営住宅法が改悪されました。これを実施する条例案が2〜3月にほとんどの地方議
会で提案されます。改悪を地方自治体に持ち込ませず、公営住宅の大量建設・家賃値上げを
やめさせるたたかいがいよいよ正念場になります。「公金不正支出」問題で秋田県知事を辞
職に追い込んだように、地方政治を変えるたたかいを大きくひろげたいですね。
- 健夫
最後にことしの抱負を。
- 辻
事務局長になって二年目。会員のみなさんの期待をひしひしと感じています。それにこた
えるよう頑張りたいと思います。
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