HIROTAの紹介 「何でもこい」コーナー
何だと思います「ホームレスネコ」
                                            

 この新聞記事を見て感動しました。野良猫がいる、捨て猫がいる、どうするのか。
 保健所が集めていく「殺す」。
 誰だって「へんだな」と思いますよね。
 「こんな事を考えて、行動している人もいるのか。」とりあえず、今はそのことに気がついたところです。
  


「しんぶん赤旗」1998年6月10日付

「ホームレスネコをなくしたい」 「ネコと住民の共生求めて」 「自費で給餌、去勢、予防接種も」
         全国で毎年三十万匹のネコが行政に引き取られ処分 されています。飼い主に捨てられホームレスになった ネコたちです。「のらネコも命ある存在。排除でなく 共存を」と、ボランティアの人たちが、えさやりや不 妊・去勢手術などの活動を続けています。
 横浜市神奈川区の主婦 は、この道三十年のベテラ ン。「多いときには二十匹。 だんだんと老衰で亡くな り、いまは十数匹」です。
 近所の捨てネコがあわれ で、餌づけし飼いはじめま した。ネコ小屋を作るのも、 断種・去勢、予防接種をす るのも、えさや砂の代金も 全部個人負担です。「最初 のころは子どもがまだ幼稚 園。家を空けられないし本 当に大変でした」
 もっと組織的にボランテ ィア活動しているのは、同 市磯子区の「のらねこ委員 会」。会員の米山由紀子さ ん(49)は、十七年前に引っ 越してきて以来、自宅の周 りでネコにえさをあたえ、 自費で去勢・不妊の手術も 施してきました。それでも 近所からは「えさをやるか ら増える」などと苦情がた えず、昨年は団地の管理組 合から「えさ をやらない で」と申し渡 されました。 「住民とネ コとのトラブ ルを減らし て、地域に受 け入れられる 条件をつくら なければ」と 昨年六月、同 じくネコ好き の的野久子さ ん(56)に呼び かけ「のらね こ委員会」を 結成しました。その後、夫 婦そろって動物好きの藤井 京子さん(57)もメンバー に。
 最初の活動はこれ以上ノ ラを増やさないための避妊 ・去勢。「ねこ基金」を募 って一年で二十七匹に実 施、手術したことが分かる ように緑の首輪を付けてい ます。えさやりは、ネコ嫌 いな人の目障りにならない ように、住居から離れた場 所を選び、毎朝六時ころか ら実施。ネコたちが食べて いる間は周りを掃除し、食 べ残しはしっかり後片付 け。週一回「ウンチパトロ ール」も実施しています。  地域の理解を得るために 「ねこ通信」を発行。活動 紹介や手術代基金へのカン パの訴えとともに、「ネコ に困っている人は和らせて ください」と会員の連緒先 も書き込んでいます。これ が功を奏し、協力が広がり ました。
 ボランティアグループ・ 個人は、各地に広がってい ます。米山さんたち三人は、 五月に磯子区で開かれた全 国的な「ホームレスネコ」 保護の集いに参加しまし た。神奈川をはじめ、東京 や富山、名古屋、神戸など からの参加者もありまし た。
「全国各地でノラネコ問 題はこんなに大きいのか、 と驚きました。そして、問 題の解決に人生をかけてと りくんでいる人たちが大勢 いることに身の引き締まる ような気持ちになりまし た」と米山さん。
 会場では、えさをあげて いるのらネコが起こした被 害にたいして訴訟を起こさ れている経験もだされまし た。
「そんなことが本当に起 こったらどうしよう、と一 瞬びっくり。すかさず参加 者から『ネコが悪さをして、 訴訟を起こされたらいつで も相談してください』と励 ましがおり、ほっとしまし た。ボランティアの人たち が孤立することなく、情報 を交換しながら進められた らいいですね」
 米山さんたちの住む磯子 区では、九七年度から行政 による「ホームレス描防止 対策事業」も実施されてい ます。目的は、ホームレス ネコの排除でなく、人とネ コが快適に共生できる街づ くりをすること。そのため に、飼い主に自覚と責任を もってもらうための飼いネ コ適正飼育対策、すでにホ ームレスになっているネコ を支援するボランティアグ ループの育成の二つの柱で 進られめています。
「ネコのことで人間同士 が対立するのは悲しい。ネ コ好きも、ネコ嫌いも、の らネコを減らしたいという 思いは同じです。子どもた ちがネコをなでながら大き くなれる地域になり、子ど もが豊かに育つことにつな がると思います」。「のら ねこ委員会」の活動は、そ んな夢の実現への手ごたえ を感じながらマイペースで 続いています。


メッセージの送り先: ksk@po.incl.ne.jp

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