「赤旗(新聞)日曜版」1993年8月25日付
計画はしっかり
用具洗剤類は事前にそろえ仕上がりは八分目でよしとする
年末の大掃除の季節がやってきました。ことしこそは、年の瀬がさしせまって、ばたばたとやるのではなくて、計画をたててと思います。そのポイントを、生活評論家の佐藤順子さんに書いてもらいました。
生活評論家 佐藤 順子
年末大掃除のポイントは次の三つです。
@計画を立てる
A用具や洗剤類をあらかじめそろえる
B八分目の仕上がりでよしとする
計画つくり
上旬 家の外周り、車やガレージ、物置の掃除
中旬 室内の部分的な掃除(床、照明器具、洗面台周り、浴室など)
下旬 台所を中心に、じゅうたんも
道具・洗剤類
通常使っている道具や洗剤にプラスすると重宝するのが以下のものです。
掃除機の紙袋、ゴム手袋、軍手、金属たわし、竹ぐし、古歯ブラシ、漂白剤またはカビ取り剤、クリームクレンザー、レンジまわり用洗浄剤など。
また、ホコリを吸着する油剤を含んだはたきやオーディオ用にポリプロピレンの房を使ったはたきもあると便利です。床には床用ワックスを用意します。
床
*道具
ワックス在塗るためのぼろ布またはスポンジ、手を保護するゴム手袋
*洗剤類
床用のワックス
木やプラスチックの床は、水ぶきだけでは汚れがつきやすく、傷も目立ちます。
ホコリを掃除機で吸い取ってから、床材に合ったワックスを薄く塗り、10分くらい放置すると被膜ができます。
床に、古いワックスが残っているときには、住居用洗剤でふき取ってから、新しいワックスを塗るとシッカリつきます。
染料タイプの床ワックスを使っているとき、種類によっては、はく離剤ではがす必要があります。使っているワックスが何か調べて、はく離剤を選びます。
照明器具
*道具
はたき類(ストッキングを利用したリオーディオ用のものでもよい)、ティッシュペーパー、ぼろ布
*洗剤類
住居用で仕上げぶき不要のもの ふだんは目が届かないので、汚れが積もりがちです。
照明器具は、形や材質がさまざまで、濡らして洗剤ぶきができるものと、できないものがあります。
濡らせないものは、はたき類でホコリをからめ取ります。はたきは、古ストッキングに防塵(じん)スプレー(スーパーなどで売っている)を吹きつけてやると、ホコリを取りやすくなります。
ガラスや金属製のものは、最初に、ぼろ布でホコリをふき取ります。次に、ティッシュペーパーを器具にはりつけるようにのせて、住居用洗剤をスプレーで湿る程度にふきつけます(床やたたみを濡らすほど吹きつげないこと)。しはらくおくと汚れがゆるんで、ペーパーでこするだけで汚れが落ちます。ふききれない場合は、さらにぼろ布でふき取ります。電気のスイッチは切ってやることを忘れないでください。
家具
*道具
ストッキング利用はたき、古靴下または古ウール布
*洗剤類
家具用ワックスまたは家具用オイル 家具はワックスをかけておくと、汚れがつきにくくなります。
白木家具は、オイルでふいたほうがよいものと、からぶきするはうがよいものがあります。キリタンスは必ずからぶきにします。
はたきでホコリを払った後、ワックスを含ませた古靴下を手にはめ、家具をなでます。古ウール布でもよいでしょう。ワックスをかけると、少々の傷は日立たなくなり、更新しく見えます。
つや出しオイルを使うときは、湿らせた布に少量を落として布になじませてから、家具をふきます。
家具の後ろのすき間には、綿ボコリがたまっています。掃除機ノズルが入らないときには、はたきをさし込んで房にホコリを巻きつけるようにして、引っ張り出します。はたきの房は、後で洗うとよいでしょう。