HIROTAの紹介 「何でもこい」コーナー

1998年 2月 1日付    しんぶん 「赤 旗」(日曜版)
「くらしの百科」欄

柳宗民(やなぎ むねたみ)の園芸

バラ 2月は手入れの大切な時期


 バラ作りでは、二月は手入れのもっとも大切な季節で、植えどきでもあります。

 ◆剪定(せんてい)

 二月は本剪定の時期で、必ずおこなうようにします。これをしないと木が上に伸び過ぎ、よい花が咲きません。

 切り方は、四季咲きの木バラでは、全体の高さの半分まで切りつめるのが目安です。このほか、枯れ枝や貧弱な枝も全部切りつめます。

 庭植えのものも鉢植えのものも同じ剪定をします。ただし、つるバラは切りつめると花がつかなくなるおそれがあります。前年咲いたつる技と一b以下の貧弱なつる技を切り除き、よく育った新しいつる枝を残します。垣根には残したつるを水平に寝かせてしばりつけ、ポール仕立て(塔仕立て)では支柱に真っすぐにしばらず、ラセン状に巻きつけてしばります。


 ◆元肥を施す

 剪定後、根元から三十〜四十センチ離れたところを、株周りに深さ十五センチほどの溝を掘ります。ここへ一株当たり乾燥牛糞(ふん)七、乾燥鶏糞三の割合でまぜたもの小バケツ一杯分に、骨粉を湯のみ一杯分まぜたものを埋め込みます。つるバラも同様に元肥を埋め込みます。


 ◆鉢植えの手入れ

 剪定は庭植え同様におこないますが、剪定後、鉢から抜いて古土を落とし、新しい培養土で植え替えをおこないます。

 培養土は小粒赤玉土六、腐葉土三、乾燥年糞一の混合土を六号鉢(径十八〜十九センチ)一杯分に、市販の緩効性リン酸肥料のマグァンプkわ茶さじ二〜三杯まぜたものがよいてしょう。植えるとき根先1/3を切りつめ、植えつけ後は戸外の日なたに置き、乾き始めたら十分に水をやります。


 ◆大苗の植えつけ

 一年育て、切りつめて掘り上げ、根巻きをして売られる大苗は、二月が植えどきです。この大苗ですと、今春五月に見事な花を咲かせられます(つるバラは大苗でも咲くのは翌年から)。

 植える場所は半日以上日の当たるところにし、径・探さとも三十〜四十センチの植え穴を掘ります。ここへ前記した元肥同様のものを同量、植え穴の底へ入れ、底土とまぜ、上に掘り上げた土を十センチほどかけ、その上に苗を植えつけ、ぐらつかないように支柱を立ててしばり、たっぷリ水をやります。

 鉢植えの場合には、八〜十号くらいの大鉢に、前記鉢作りの植え替えのときに用いる培養土間様の土で植えつけ、あとは植え替え時と同様に管理をします。


 ◆さし木の好期……

 バラはさし木で殖やせますが、二月はその好期です。剪定のさい切り落とした枝のうち、新しい細めの枝を三芽ぐらいつけて、小粒赤玉土とバーミキュライト半々の混合土をさし土としてさします。

(毎月第−週に掲載します)


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