98MATEをアップグレードしよう!
今回のお題目は...
PC-9821Xa9/C8
今回のねらい
CPUを交換しないで周辺機器やソフトウェアでその能力を十分に引き出すことを主眼においています。というのも実は、パソコンはかなりパワーをロスしています。このことを以外に気づいていない方が多いと思うのです。そこで、高いハードを買うよりは、うまく負担をかけないで使うことを心がければ良いということで今回のレポートの紹介となりました。
注:ただし以下のことが大前提になります。
メインメモリを24MB以上搭載していること。(CPUが真の実力を発揮できるのはこの辺りからです。)
第1部…安上がりなアップグレード
基本的にソフトウェアは常駐させないようにします。もちろん妥協点は必要でしょう。どうしても常駐させたい便利なソフトがありますからね。そこで常駐は避けた方が良いソフトを以下に列挙します。
@システムエージェント(Microsoft Plus!付属ソフト) | 常に監視しているため、CPUが食われる上にメモリも意外と消費しているようです。 |
AMicrosoft officeショートカットバー(Microsoft officeに付属) | 結構メモリを消費しているようです。 |
BMicrosoft office Find Fast用インデックス作成ツール(Microsoft officeに付属) | スタートアップから起動して、常駐し続けています。メモリをどれほど消費しているかは不明です。 |
CJSクイックサーチファイル自動更新(一太郎8に付属) | スタートアップから起動して、常駐し続けています。メモリをどれほど消費しているかは不明です。 |
自分が思い当たるのはこの4つぐらいです。@とAは明らかにメモリを消費していますので候補に、また、BCのメモリ消費量は不明ですが本体(WORDと一太郎)の動作にはあまり影響しないようなので候補に挙げました。常駐してもやむを得ないソフトもいくつかあります。
「CD-ROM高速化ツール」 | CDISKXなど |
「メモリ倍増ツール」 | MAGNARAM97など |
「ハードディスク高速化ユーティリティ」 | 驚速95など |
「解像度切り替えユーティリティ」 | QuickResなど |
これらは常駐しないと使用できなかったり、性能を発揮しないなどの理由がありますのでやむを得ないでしょう。また、ノートン・ユーティリティなどのツールにもシステムエージェントのようなものがありますが使用しない方がよいと思います。つまり、マシンのポテンシャルを引き出してくれるツールを常駐させ、かわりに、便利ツール(デフラグやスキャンディスクなどを自動的に起動してくれるツール)を常駐させないようにしているのです。(QuickResは解像度一発切り替えツールであまりにも便利なので除外します。また、メモリもほとんど消費していないようです。)分かりやすく言うと、CPUが行っていることを人間が代わりに行おうというわけです。
また、パフォーマンスをわずかですが向上させる手段として、デバイスドライバをアップデートするという手段があります。入手方法としては、各メーカーのホームページからダウンロードする方法と雑誌の付録CD-ROMから入手する方法があります。サードパーティーのドライバならダウンロードすれば簡単でよいでしょう。しかしNEC純正のドライバつまりDirectXのダウンロードとなるとかなりキツイと思います。そこでDirectXの場合は雑誌より入手するのが最適でしょう。コンスタントにDirectX5を掲載している雑誌を探したところ、ASCIIが出版元の「TECH
win」が確実なようです。
以上のようにプログラムの常駐を押さえるのとデバイスドライバのアップデートを行うだけでもメモリの節約とCPUへの負担の軽減を行えると思います。
第2部…少しお金をかけるアップグレード
今度はもう少しお金を賭ける方法を考えましょう。といっても当初の目的からはずれないように周辺機器などを購入するということはしません。性能を十分に引き出すためのソフトウェアを購入するのです。第1部のところでも出てきていますが以下のようなソフトウェアを取りそろえました。
@MAGNARAM97 | メモリを増やしてくれるツールです。 | 実売価格は約9,000円 |
ACDISKX | CD-ROMへのアクセスが高速になります。 | 実売価格は約9,000円 |
B驚速95 | ハードディスクへのアクセスが高速になります。 | 実売価格は約10,000円 |
各ソフトウェアの使用感は良好
それで気になるところは上記3つのソフトウェアの効果でしょう。
MAGNARAM97
メモリの量が決して倍にはなりませんが、それでもメモリの無駄な消費を押さえることでスワップも起きにくくなり、なかなかの効果があるといえます。
CDISKX
ハードディスクを結構使用してしまいます。各ソフトウェアに専用の記録ファイル(キャッシュのようなもの)を作成した場合は各々20MBの領域を占有してしまいます。もちろん占有量の調整や、あるいは専用の記録ファイルを作成しない(汎用の記録ファイルを利用する)方法もありますのでその点に関しては心配する必要はありません。性能はというと、4倍速CD-ROMがハードディスク並になるとはいえないようですが、軒並みスピードアップしているといえます。CD-ROMの速度が高速になるとそれだけCPUへの負担が大きくなるので、このようなソフトを使用して速度を上げた方が賢いと思います。
驚速95
おどろくほど速くなると言う名目で販売されていますが実際にはおどろくほどではありませんでした。それでも、アプリケーションの起動はやたらと速くなっています。特にグラフィック系のソフトではその効果が大きいようです。SUPER KIDやペイント(Windows付属)が、かなり高速に起動するようになりました。一太郎8やWORDといったビジネス系のソフトも効果が見受けられました。ただしハードディスクそのものの速度が向上したかどうかは、体感的にはよく分かりません(私が鈍感なだけでしょうか?)。実際にベンチマークプログラムで測定したところ、以前に比べて速度は落ちてしまいました。ベンチマークの結果を鵜呑みにするのは危険で、プログラム同士の相性というものがありますし、数字では遅くても実際には速くなっているという場合もあります(その逆もあります)。マルチタスク処理が高速になるともパッケージには書かれていましたが、これはその効果を確認できました。多数のプログラムを起動していても割とスムーズに切り替えができます。
ただし、ソフトウェアベストセレクションのところでも述べましたが、全体的な速度は落ちてしまいました。
(その後、アップデートプログラムがメーカーのホームページにアップされたので、それを使用して快適に動作するようになりました。)
以上のようなソフトを利用することによって、たとえCPUが遅くともメモリが大量にあれば十分高速に動作してくれます。あなたも周辺機器ではなくソフトにお金を賭けてみてはいかがですか。
文中に出てきました商品名等は各メーカーの商標です。また、各商品に対する質問等にはお答えいたしかねますので、メーカーや販売店におたずねください。