職員室から
「白百合幼稚園の草花達」
 
                                
                           
主任  繁在家真紀
                
 
職員室から白百合幼稚園の園庭をよーく眺めると、
実にたくさんの草花であふれています。
新年度は真っ赤なつばきと、雪を降らせたようなもくれんの木の下で、花びらをお
ままごとにして遊んだしらゆりっこ達。春の日差しがやさしくて、新しく幼稚園に入
園したお友達が、幼稚園っていいなと思ったひとコマであったにちがいありません。

周りを見回せば、プランターや花壇には、チューリップやすいせん、クロッカス、
ムスカリなどの春の花々がきれいに咲き誇っていました。思えば昨年の11月に、たく
さんの球根を当時のばらぐみさん(ただ今小学1年生)と一緒に植えたのでした。そ
の時、チューリップのお花が、花壇にきれいに揃ってならんで咲いていたら、
「♪ならんだ、ならんだ、赤、白、黄色。どの花みてもきれいだな〜♪って
歌えてステキだね!」と話していたのです。





そんな思いをこめて、園庭の花壇には、
ここからここまで赤の球根、次は白、
その隣は黄色。
ピンクもあるからその隣に植えましょうと、
区切りをつけて植えてみようと考えたのでした。
ばらぐみさんもしっかりと説明を聞き、
いざ、球根植えがスタート!
あらかじめ10センチ間隔に開けておいた穴の中に、ばらぐみさんは球根を植え、丁寧に土をかけてやっていました。そして春になったら、たくさんのお花が咲きますようにと、神様にお祈りしたのでした。
雪の中から、芽がつんつん出てきた時、
雪がとけて茎や葉っぱが伸びてきた時、
「どんな花がさくんだろう?」
「1年生になったら学校行っちゃうから
見に来てもいい?」
とワクワクの気持ちで花が咲くのを待っていた昨年度のばらぐみさん達なのでした。
・・・そして開花。
最初に花開いたのは、黄色いチューリップだったと思います。それから毎日きれいな花は増えてゆき、本当にどの花みてもきれいで、みんなの目を楽しませてくれたのでした。
でも、あれれ?
花壇に咲いたチューリップは、赤、白、黄色と区切られて咲いているのではなく、
いろいろな色のチューリップがみごとに混ざりあって咲いていたのです。
なぜだろう?
神様のちいさないたずらかしら?
と首をひねる先生達。
きっとばらぐみさん球根を植えた時一生懸命になりすぎたのね、
球根ってどれも同じに見えるもんね。
と、バラバラだけどとってもきれいでかわいいチューリップは、
しらゆりっこそのものだとほほえまずにはいられないのでした。
5月の新緑の季節には、からすのえんどうの実を捜し、
ピッピ笛作りを楽しんだしらゆりっこ達!




梅雨の季節には、きれいに咲いたあじさいの花。
幼稚園園庭に咲いているのは、
子どもの背丈程の紫やピンクのあじさいですが、
園舎に入って、丁度ホールかから、ばらぐみゆりぐみに向かう廊下に大きな窓があって、そこからみえる
あじさいは大人の背丈以上の大きな木。そして、毎年みごとな白いあじさいの花を咲かせてくれます。
ホールから眺めると、まるで大きな窓はすばらしい絵画の額縁のようであり、
ちいさなすみれぐみさんやひよこぐみさんまで
あじさいのお花の名前を覚えた程きれいでした。
素焼きの鉢に植えたノッポのゆりのお花と
玄関で背比べをしたのもこの頃でした。
               
そして、初夏、6月の中旬にひまわり、あさがお、ほうせんかの小さな種をホール
の時間に紹介し、ばらぐみさんとゆりぐみさんで蒔
いてみました。それが小さなかわ
いい芽を出し、今、夏を彩ろうとしています。
幼稚園の草花たちは、これからも季節を感じさせながら、幼稚園をとりまく人々を
楽しませてくれる事でしょう。