山本実奈
二〇〇四年・春―仲良し18人のお友達に、3人の新しいお友達が加わり、ゆりぐみ
さんとしての歩みがスタートしました。
花壇に咲く色とりどりのチューリップもみんなのことを応援しているようでした。
初めてゆりぐみのお友達とあった日のことは
今でもはっきり覚えています。
緊張で心臓が爆発寸前で職員室を出た実奈先生は
「どんなこと、話そうかな?みんなと何して
遊ぼうかな?」
と思いをめぐらせて一歩一歩ゆりぐみのお部屋に近づき、
深呼吸をしていざ入室。 |
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「みなさん、おはようございます!」
とありったけの大きな声でご挨拶したのに、
それ以上にみんなの声の方が大きくて実奈先生の声に誰も気付いてれな
かったんです…(涙)。
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そんなドラマチック!?な出会いから早3ヶ月が経とうとしています。進級当初は みんなとにかく嬉しくて嬉しくて、先生一年生の実奈先生はみんなの元気パワーに圧 倒されっぱなしでした。 デカレンジャーやウルトラマン命の男の子軍団は朝からお手製の剣や鉄砲を片手に 園内を右に左に大忙し。お姫様ごっこや折り紙が大好きな女の子チームは、可愛いい 笑顔をふりまきながら自分たちの世界に浸りきって遊んでしましたね。でも、まだま だすみれぐみの名残か「○○してください」「できない」と甘えることもたくさんあ りました。また、給食の時間に「食べさせて」コールがあちこちから聞こえてきた日 もありました。
そんなお友達に変化がみられるようになったのは
5月の遠足の前。
何処からともなく
「実奈先生のお手伝いする」
という声が聞かれるようになった頃からです。
色んな配り物や片付けなど何でもしてくれるので
「ありがとう!先生助かるな」と
言うと、満面の微笑みで
「まだ何してほしい?」
と頼もしいお言葉。誰かのために自
分ができることをしてあげることに
喜びを感じたゆりぐみさんなのでした。
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けれど、ちょっぴり困ったことも。
お手伝いをしてくれるのはいいんだけど、
自分のことはそっちのけってことが(苦笑)。
でも、少しずつ自分のことは自分でできる
ようになったきているお友達です。 |
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今年の梅雨はなんとも暑い梅雨で、もう夏なの?と錯覚を起こしてしまいそうな日 ばかりでした。そうそう、夏と言えば、「お泊り会」。実奈先生もゆりぐみのお友達
もはじめての「お泊り会」。
幼稚園でお友達や先生と一緒に楽しいことをいっぱいするんですよ。
夜は幼稚園で寝るんですよ!キャーなんかドキドキしちゃうね!
でも、大変なことにみんなの大好きなお父さんやお母さんは一緒に泊まれないんだぁ。
なんていうと泣いちゃうかな?
でも、絶対大丈夫よ!実奈先生がついていますからね。
お泊り会をきっかけにゆりぐみのお友達のお心もお体もますます成長してくれると
信じています。
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