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馳浩の快刀乱筆
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週刊文春11月19日号。トップ記事は「菅直人と六本木のホテルで密会する30代キャスター」。「愛人」発覚。
こんな記事に胸躍らせる私は野次馬根性の下世話な人間。でも、とっても興味津々。
だって、あの天下の民主党代表にして参議院では首班指名まで受けた日本を代表する政治家のへその下に、関心を寄せない国民はいないだろう。一体誰がリーク(マスコミに密告)したのだろうか? 奥さんか?
ざまぁないや、もっとうまくやらなきゃ、と思いながら記事を読み進み、ハタと感じた。
これって、プライベートな問題じゃないの。
記事はまるで、「もっと証拠があるぞ」と脅しをかけて鬼の首でも取ったような勝ち誇ったような勢いで菅さんの行状を責め立てている。ところが政治家としての力量と人間菅直人の人格を混同して表現しており、まるで「あなたは失格。どうする?」と一方的に烙印(らくいん)を押しているような印象を受ける。
ここに私はマスコミの思いあがりを感じる。
女性問題のトラブルで一番心痛を覚えるのは菅夫人。家庭内のいざこざ。政治問題ではない。どうしてそんなことを週刊文春ともあろう雑誌が取り上げて「言語道断」と裁くのだろうか。
そんなことより、何故菅代表が一日にして金融システム安定のために60兆円の公的資金の積み増しを了解したのか、とか金融問題で政局にしないと発言したのか、を追及しないのだろうか。こちらの方がよっぽど国民生活に直結する大問題だと私は思うのだが。
もし今回のバッシングで菅さんを窮地に陥れる魂胆を誰かが持ち、それに国民が踊らされるとしたら、日本の喜劇だ。別に私は菅さんの弁護をしているのではない。マスコミに「表現の自由、報道の自由」とやらで公私混同してもらいたくないだけだ。政治家菅直人の足をこんなことで引っ張ってもらっては困る。どうして育てようとしないのか!とは言いながらも奥さんの心境を一句。
図に乗れば 木枯らしが吹く 菅直人 エッセイスト・小矢部市出身
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