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言(こと)の葉(は)の |
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「あなたの約束のお言葉が変わっていくことだけでも悲しいことですのに、どうして、いよいよ時雨が降りくわわり、こうまで悲しみを深くさせるのでしょう」政治家とお金の関わりの中で、またぞろ不祥事が起った。山口敏雄代議士が東京地検特捜部に逮捕されたのだ。
ファミリー企業への不正融資事件であろうことか衆議院議員会館にまで家宅捜索が入り、衆院も全会一致で逮捕を許諾した。
政治家の周囲にファミリー企業。別にそれ自体をどうこう言うわけではない。しかし政治家がその立場を利用して、ファミリー企業に対して取り計らいをしていたとなれば問題。一般有権者とすればがっかり。「正体見たり」だ。
特に問題なのは、疑惑発覚後の山口代議士の言動である。
疑惑が生じただけでさえ、火のない所に煙は立たず。「煙」を消すためにも捜査に協力して事実を明らかにしてもらいたいものなのに。
いよいよとなって地検への協力拒否。逮捕できるものならしてみろ、と言わんばかりの変わりようは、恥のうわぬり。
26歳で初当選した青年政治家も、「金がなければ偉くなれない世界なんだ」と言って政治資金へのこだわりを見せて行ったという。
彼の選挙区の支持者が、現在の姿を見てどう思っているだろうかと思うと、悲しみが深くなる。お金で「偉さ」が買えるのだろうか。