住吉、住之江の連携プレー
会のおかげで命と暮らし助かった
大阪
交通事故から免許を取り上げられたうえ、肺機能障害で仕事ができなくなり、サラ金に追われて逃げ回る日々。自殺を図ったが死にきれず途方に暮れている人を住吉、住之江生健会連係プレーでその人の命と暮らしを守り、ようやくたちあがるまでになりました。
9月21日、住吉生健会の一柿善美事務局長から住之江生健会に緊急電話が入りました。
午後5時過ぎになって渦中の島田鉄夫さん(59)文子さん夫婦が住之江生健会の事務所を訪ねてきました。住吉生健会の援助で住宅を借りるところまではできたものの、保証人がいるので、それができるまで家の鍵は渡してもらえないということで、今夜寝る場所さえない状況でした。
住之江生健会では、サラ金業者が息子さんの家まで張り込んで親の行方を執拗に聞き出そうとしているので、仕事先へ電話連絡を取り、ある場所で落ち合い、保証人になってあげるように説得しました。
息子さんは経済的に親の面倒までみられない実状があるため、最初は保証人になることを渋っていましたが、事態がひっ迫していることからついに承諾し署名してくれました。
さっそく、家主のもとに出向いて契約書を提出し、鍵を受け取ったのは午後9時過ぎでした。まずは一安心。
生健会は、翌朝一番で福祉事務所へ島田さんの保護申請に立ち会いました。やっと保護申請できたものの、決定まで生活ができないため1万5000円を前借りすることができました。
収入減、病気でサラ金地獄に
島田さんは板金一筋で生活してきましたが、4年前に交通事故を起こし、運転免許証を取り上げられてしまいました。島田さんにとって自動車が運転できなくなるということは仕事ができないのと同じです。収入が激減し、被害者補償や生活費の足しにとサラ金から300万円を借リました。
そのころから、患っていた肺機能障害がひどくなりました。それでも無理して働いて借金返済に努めてきましたが、病気がすすみ仕事もできなくなる中、奥さんもメニエル病でめまいがひどくなり、日常生活さえも苦しい状況になりました。ついに返済金の滞納がかさみ、サラ金地獄に落ち込みました。
生活を安定させる目途ついた
サラ金業者の過酷な取り立てから逃げて天王寺公園へ行き、睡眠薬を20錠飲んだまでは覚えていますが、命を取りとめ気がついた時は3日後の19日だったといいます。
その後、住吉生健会に救いを求め、住之江生健会との連係プレーによる援助で、島田さん夫婦は自己破産手続きをとりました。生活保護で生活を安定させる目途もたち、「生健会のおかげで命と暮らしが助かりました」と人間性を取り戻しています。
(福井寛爾通信員)