要求が政治の流れを変えられると実感、ダイナミックで元気な運動したいね
「ニュース街かど問答（新春特別企画）」生子さんと健夫さんが、辻　事務局長にききました。

• （98年1月4日付「守る新聞」）

　生子　新年おめでとうごぎいます。昨年 は、４月から消費税が引き上げられ、九月 からは医療費の値上げと、ほんとうにひど い政治がされた年でしたね。

　辻　そうですね。各地で餓死や孤独死が おき、阪神大震災の被災地では、料金滞納 を理由に水道を止められた仮設住宅の人が 孤独死さえしました。はんとうに今の政治 はどうなっているのか、心の底からのいき どおりを感じますね

　健夫　でもたくさんの人 たちが「何とかくらしをよ くしたい」と願い、立ち上 がってきた年でもあったと 思うのですが。

　辻　昨年七月の都議選で は、東京の仲間たちがシル バーパスの存続などを求め る大運動をおこしたし、日 本共産党も大躍進したし、 各地で革新・民主の地方自 治体が次つぎに誕生しまし た。私たちの要求を実現さ せ、政治の流れを変えられ るという実感が持てた年だ ったと思います。

　生子　全生連は、昨年十 月に徳島で、第十三回全国 活動者会議を開きましたね。

　辻　全生連にとっては、 昨年の最大の行事が全国活 動者会議でした。特に、十 二年ぶりに前の年の全国大 会時の会員数を上回って迎 えられました。その意味で は、全生連の歴史上、一つ の画期と なる活動 者会議で した。

　健夫 いよいよ 新しい 年。
今年 は七月に参議院選挙、九月には全生連第三 十二回全国大会が開かれますね。

　辻　今年は、新春から二つのことが大問 題になると思います。一つは、昨年秋の制 度の根こそぎ改悪に道すじをつける財政構 造改革法に続く、国と地方での医療や年金 ・教育などの国民のくらしにかかわる制度 の改悪問題。もう一つは、日本国民と自衛 隊を米軍の戦争行動に自動的に参戦させる 「国家総動員体制」を許すかどうかの問題。 この二つを中心争点として参議院選挙がた たかわれるでしょう。まさに、国民の命と くらしがかかった、日本の運命を大きく左 右する年になりますね。

　生子　ほんとに大変な年になりますね。 同時に、世界人権宣言が国連に採択されて から五〇周年という、全生連にとっても記 念すべき年になりますね。

　辻　全生連は、今年、創立四十四年を迎 えますが、人権侵害を告発し、たくさんの くらしに役立つ制度の新設と改善をさせて きました。こうした制度を根こそぎ奪うの が今回の攻撃。世界人権宣言五〇周年の年 にふさわしく、こうした攻撃を許さない大 運動をすすめたいものです。

　健夫　そうすると、新春早そうからの出 足早い運動が大事になるわけですね。

　辻　そうです。何といっても、一人ひと りの要求を大事にし、会員家族のきずなと ふれあいを大切にし、よりどころになる班 の活動を活発にすることです。そして、国 や地方自治体に向けた署名運動、公営住宅 での運動や税の自主申告運 動などを大きく広げ、会員 ・読者ふやしにむすびつけ たいものです。

生子　今年四月から、公 営住宅の新家賃制度が始ま りますね。

　辻　一昨年公営住宅法が 改悪されて、この間、全国 の地方自治体でこの法律に もとづく条例が決められて きました。それがいよいよ 実施となります。
　全国の生活と健康を守る 会は、この改悪を知らせ、 団地住民の切実な家賃や修 繕などの要求をとりあげて 運動し、たくさんの新しい 会員・読者を迎えていま す。今回から家賃が所得に もとづいて決まりますか ら、税申告のとりくみが大 事になります。住民の不安 や要求にこたえるダイナミ ックで元気な運動にしたい ものですね。

　健夫　最後に、九月に新 潟で開かれる第三十二回全 国大会に向けて、会員・読者を大きくふや したいですね。

　辻　たくさんの人たちが、私たちの運動 への支持と共感を寄せています。老人クラ ブに要請に行ったら、「私たちが悩んでい たことを取り上げてくれてありがたい」と、 すぐに署名にとりくんでくれるような動き が全国の各地でおきています。たくさんの 会員が、生活と健康を守る会の会員である ことに袴りと自信を持って、運動に参加し てきています。
　くらしが大変になり、その原因が今の政 治の結果であることを、多くの国民が理解 し始めています。だから、私たちがこうし た人たちに働きかけれ ば、たくさんの人たちが 会員や読者になってくれ る条件や可能性がありま す。大いにがんばりたい ですね。

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