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 佐藤栄実子さんは阪神大震災で被災、仮設 住宅でながく生活してきましたが、昨年十二 月に公団住宅に引っ越しました。
 いままでも、あちこちで仕事をしてきまし たが、体調も思わしくなく、仕事の方もなかなか長続きしません。
 仕事がなくて生活ができないので、二月に一人で生活保護の申請 にいきました。
 「生活保護を受けたい」と申し出ると、役所の職員に「あなたは まだ若い。検診命令書をもって検診を受けてくるように」と言われ ました。

生きるも死ぬのも あんたの勝手や

 佐藤さんは言われた とおりに検診を受ける と、病気ではないとい う結果でした。
 そのあと役所にいく と、「職業安定所にす ぐ行って」と言われま した。このときも言わ れたとおりに職安にい きましたが、やはり仕 事はみつかりません。
 また役所に足を運ん で「食べていかれない。 早く生活保護を受けた い。このままだと死ぬ しかない」と訴えまし た。すると対応したケ ースワーカーが「あん たが死ぬのも生きるの も自由だから、どうし ようと勝手や」と言い はなったのです。
 四月になってやっと 内職の仕事がみつかり ましたが、それだけで は食べてはいけませ ん。生活と健康を守る 会に相談、あらためて 四月はじめに生活保護 の申請をしました。
 三日後、役所の担当 者が自宅を訪問してき ました。家の中をみま わしたあと、「若いの に生活保護をもらうな んてはずかしくないの か」というのです。び っくりした佐藤さん が、「食べられないか ら生活保護を受けるん です。はずかしいもな にもない」ときっぱり 言うと、「一ヶ月間だ けだ」と言われました。

保護を切ったのは はげますためだ

 あまりにもひどい対 応に怒り、役所に抗議 へ。会の代表らが「自 立を助けるため、はげ ましていくのが福祉事 務所のやるべきこと だ」と訴えると、「は げますために生活保護 を切るといった。食べ れなければ、食べれる ような賃金がもらえる ところで働けばいい」 とさえ言い出しまし た。あげくのはて佐藤 さんが「自宅にきた職 員がこんなこと言っ た」と告発しても、「そ んなこと言うはずはな い」と知らん顔。佐藤 さんの言うことを信じ ようともしません。
 そして役所は」四月 八日からはじめた内職 の給料明細もたしかめ ないうちに、四月いっ ばいで生活保護はうち きるという通知を送り つけてきたのです。
 「役所はすごいこと を言うところだ」「と、 佐藤さんは怒りで体が ふるわせながら、審査 請求を準備中です。

  (赤野澤子 通信員)


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