三月十日、京都市の民生局長が議会で「京都市の生活保護率は他都市の
三倍で不名誉な状態だ」と発言。
全京都生活と健康を守る会連合会はただちに「憲法と生活保護法にもと
づき権利として生活保護を受けている市民を冒涜するもの」と、発言の撤
回と謝罪を求めて抗議。翌朝には市役所前で抗議行動を展開しました。
福祉事務所の職員組合も「福祉労働者の努力に泥をぬるもの」と抗議、
「市民と福祉事務所労働者へ謝罪せよ」と申し入れました。
生活保護への敵意むきだしの発言
これにたいし「そういう意味で言ったのではない」と釈明につとめてい
ますが、マスコミ各紙もこの問題をとりあげ、市民のなかに抗議と怒りの
声が広がっています。
このような中で、生活保護受給者もふくめ三十一人が参加して、京生連
主催の緊急抗議集会を三月十七日に開催。連帯して参加した自治体要求連
絡会の代表は「この発言から京都市の市民に対する冷たい姿勢が見える」
と発言、京都社保協は「単なる暴言ではない。生活保護世帯への敵意むき
だしの発言だ」と指摘しました。
次々出された人権侵害の実態
参加者からは、「民生局長に言いたいことがいっぱいある」「生活保護
では何事も行政の胸三寸で決まる」「受給者の立場に立てばこんな言葉は
出ないはずだ」「労済を切られて最後の頼みに保護を受けている。絶対許
せない」「生活保護の申請のとき『ウソ言うな、言ったら警察問題だ』と
言われた」など次々と人権侵害の実態が報告されました。(高橋瞬作通信員)