SCSI2ボードをUltraSCSIボードに交換!

さらなる高速化とCPU占有率の低下を目指しました。


今まで使用していたボード

今まで使用していたボードは「I・Oデータ」の「SC-PCI」でした。SCSI2のインターフェースボードで、なかなか高速なボードでした。BIOSが自動判別できるので、PC-98とPC/AT互換機両用のうえ、PC-98で使用する場合はマルチベンダにも対応しているという優れものです(最近では当たり前かも)。SC-PCIの使用に際して特に不満はなかったのですが、パソコン本体が決して新しくない以上、できるだけCPUの足を引っ張らないシステム、つまりCPU占有率が低い周辺機器が必要です。そこで、UltraSCSIに対応しているやはり「I・Oデータ」の「SC-UPCI」を使用することにしました。(SC-PCIはCPU占有率が高いわけではありません。より低くするための交換ですので誤解のないようお願いいたします。)

 

UltraSCSIボード

UltraSCSIボードにしたからといって決してCPUの占有率が下がるわけではないのですが、今までの拡張でUltraSCSIのハードディスクを装備しているということから、最大20MB/秒の転送が可能になるので、転送速度が上がりディスクアクセスの時間が短縮されます。結果、総合的に見てCPUへの負荷が減るということになります。また、SC-UPCIの場合は高速なRISCプロセッサを使用していることもあって、ひょっとしたらボードの交換だけでCPUの占有率が下がるのではないかという期待もありました。

 

ボードを交換する

さっそくショップへ行って「SC-UPCI」を購入し換装しました。作業は簡単で本体を分解してボードを差し替え、本体を元の状態に組み立てます。できれば念のため交換前に、使用していたSCSIボードのドライバを削除しておいた方がよいかもしれません。なお、PCIバススロットですのでPnPがしっかり働き、ボードの交換だけで特に問題ありません。これがCバススロットだとPCIセットアップディスクを使用するなどの設定が必要でしょう。

 

問題発生か!?

接続を完了しWindows95を起動したところ、いまいち外付けのハードディスクが不安定です。起動し直してDOSに切り替えたところハングアップしていまいます。外付けはI・OデータのUHDS-2G(IBM DORS32160)なので不思議です。しかし、このドライブだけ最大転送速度を20MB/Sから一段階(16MB/S)落としたところ、安定して全く問題なく使用できるようになりました。少々残念ですが、実効速度にはほとんど影響していないようです。

 

転送速度が向上!

「HDBENCH」を利用してベンチマークを行ってみました。測定は、内蔵しているメルコのDBS-U2000(Seagate ST52160N)で行いました。はっきりとした数字は記録し忘れたので分かりませんが、ボード交換前が読み書きともに「4500」前後であったのに対し、交換後は「6400」前後にまで伸びました。体感的には微妙なところですが、総合的に見てCD-ROMも含めてCPU占有率の低下は感じることができます。

 

まとめ

ねらい通りCPUの占有率は下がったようですが、転送速度は劇的な向上は見せていません。本来なら最低でも倍にならなくてはいけないでしょう。ところが実際にはそうなっていません。規格はできあがっていても、製品が追いついていないのかもしれません。いろいろな情報を総合すると、ハードディスクの転送速度は規格よりも、回転数で決まるということのようです。現在店頭には1万回転などというディスクも登場していますから、回転数が及ぼす影響は大きいのでしょう。ちなみに使用しているディスクの回転数はどちらも5400回転です。現在は一般的な回転数が5400回転で少し上が7200回転で高級機になると1万回転となるようです。また、PCI接続のSCSIボードを購入する場合はUltraSCSIがおすすめですが、5台以上の機器を接続する場合はケーブルの総延長が1.5mに制限されてしまうので注意が必要でしょう。(4台以下なら3mです)大量に機器を接続する場合はSCSI2を選択する方が速度も極端に違わないので、賢いかもしれません。しかし、値段的にはUltraSCSIもSCSI2も差はなくなりつつあるので迷うところでしょう。(最後にきて無責任だなあ。)


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