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PC-9801EXでWindows3.1を動かしたい!

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PC-9801EXといえば80286を搭載した初期の98です。PC-9801RXが5インチドライブでEXが3.5インチの兄弟機だったと思います。さて、このパソコンでWindowsが動くのかというと、パーツを揃えれば可能です。もちろんWindows95は動きませんが3.1までならば動かすことができます。

具体的に何を交換または増設すればよいのかというと、「CPU、メモリ、ハードディスク、グラフィック・アクセラレータボード」ということになります。これらを増設することで動きはするのですが、快適かどうかは難しいところです。

現在一番確実に手にはいるのは、I・OデータのPK-X486S50-Lでしょう。これは、4倍クロックで動作するようになっており、ベースクロックは12MHzですので、約50MHzでの動作が可能になります。また、キャッシュメモリが16KBと大容量ですので、以外と高速動作をしてくれます。昔、このCPUを使って、PC-9801VXをパワーアップしたことがありますが、実際の処理能力はi486 16MHzぐらい(PC-9801FA相当)でした。

内蔵できるのは3MBまでですので、Cバススロット(汎用拡張スロット)での増設となります。中古ショップに行けば、きっと拡張スロット用メモリはごろごろしていると思うので、新品よりも中古をおすすめします(もちろん経済的余裕のある人は別ですが)。さて、容量ですがやはり5.6MBはほしいところです(本当は14.6MBほしいです)。

本来ならば2GBもいらないのですが、最近は2GBでも最低容量になりつつありますので、新品の場合はどうしてもこうなるのです。ですからこれもやはり中古で540MBぐらいのハードディスクを見つけるのが得策だと思います。

最近流行のSMIT方式のボードを利用したいところですが、286には不向きです。というのもSMITはCPU転送モードと基本的には同じなので、CPUへの負担が大きいということです。それと、メモリは16MB以上搭載できないのでバスマスター転送でも問題が起きないという利点があります。当然バスマスターの方が高速ですからこちらを選ぶというわけです。(これも、かなり前から販売しているので、中古で探すこともできるでしょう。)

すでに販売を中止しているボードですが、I・Oデータの場合はこれでないと改造286マシンに対応していないはずなので、何とか中古で探すことになります。メルコのボード(WGN-Vなど)ならば対応しているのですが、相性の問題があるので、I・Oデータ製CPUで動作するかがはっきりしません。

ざっとこんなところですが、費用は目の玉が飛び出るぐらいかかることがお分かりいただけるでしょう。ですから、コスト面を考えての投資ならば、486の中古を買ってきた方がはるかに安くつくというわけです。しかし、改造そのものを楽しむといった趣向でしたらやりがいのある改造だと思います。なんといっても仮想86モードでのEMS管理など、386以上でないとできないようなことが可能になるのですから、286マシンにとっては意義のあることだと思います。

結局のところ、改造はほとんどの場合、コスト面で期待のできることではない(場合によっては効果がある)ので、十分検討してから取り組む必要があるでしょう。

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