ウィッチクエスト あれとかこれとか

その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 その8 その9 その10
その11 その12 その13 その14 その15

註:なんと今回はイラスト付きです(w

◆おそらくこのWebページの、

 こんな深いところまで読みにこられた方の大半に向かって、「TRPGというのは『楽しい』遊びです」と説明もせずに断言したところで、特にさしつかえがあるわけじゃないでしょうし、そのことで石が飛んできたりSPAMが舞い込んだりはしないと思います。

 ですが、もしあらためて「TRPGの楽しさを順番に挙げてください」と問いかけたとすると、人によっていろんな答えが、それこそいろんな順番で戻ってくるんじゃないでしょうか。

 まあ、そういう多様性をもった部分が、やはりTRPGの趣味としての深みなのでしょうし、そんなフトコロの深いところが私は好きです。

◆……と、

 言いたいことはそっちのほうじゃなくて(笑

 なにはなくとも「自分のキャラクターを創り、育てていく」という要素を外せない、という人は多いのではないでしょうか。まあ、心の中で何番目なのかはともかく。

 最初はもちろん、そのシステムを遊ぶためにキャラクターが必要なので、とりあえず紋切り型の性格や名前などを考える……というパターンが多いわけなんですが、ゲームを遊びはじめるころには、そんなテキトウさはどこへやら。

 シナリオを通じて他のキャラクターと関わるうちに、どんどん即興で思いついた個性が表に出てきて、独特のことばづかいや価値観、人間関係(人間じゃない場合も多いですが)を持った“人格”になっていきます。

 というか、“キャラクター”という英語には、もともと人格や特徴という意味があるので、当然といえば当然なんですが、肉付けがリアルタイムで行われる、という点がミソです。実感できるのが楽しいんですよね。

◆そんなこともあって、

 回数を重ねるごとに思い入れが強くなることが多いですし、やはり個性的で印象が深いキャラクターというのは、長く記憶に残るようなセッションには欠かせない要素、だと思うのです。

 前振りが長くなりましたが、ウィッチクエストのリプレイに登場する3人と3匹も、そうして固まったキャラクターたちと言ってよいでしょう……たぶん(笑

 もちろん、最初はウィッチクエストの紹介リプレイを作るために、とりあえず生み出されたキャラクターだろう、というのは、想像にかたくないんですよね。仕事で収録したリプレイですし(^^;

 ですが、プレイも4回を数えたころまで読み進めると、名前を聞くだけでどんなキャラクターか連想できるほど、個性的になっていってます。いやいっそ、リプレイを読んだ人にはこんな一言でも通じるでしょう。「エリーさん」「ぎざぎざのしっぽ」「ユモミボウ」「温泉マーク」「おばあさま」……今では、ウィッチクエストを語る上で欠かせない看板娘たちですね。

 あと、これはウィッチクエストに限った話ではないですが、特にウィッチクエストでは魔女と猫の2種類から選ぶので、みんなプレイ中は他のペアとアレコレ差別化しようとするんですよね。リプレイ3組の個性がバラバラなのは、そういう要素も働いてるんじゃないでしょうか? こういうことが起こるから、TRPGは止められません。

◆さて、話は大きく変わりますが、

 TRPGがそんな感じの遊びなので、思い入れの深くなったキャラクターをアレンジして他の創作に持っていったり、TRPGをキャラクター創造の手始めにしたりする人も、中には出てくるわけです。ネット上を探していると、そういう2次創作(?)がけっこう見つかります。

 ウィッチクエストも例外ではなく、なんとウィッチクエスト出身のオリジナル・キャラクター(オリキャラ)、というのが存在するんですね。

 わりと最近知ったのもあるんですが、せっかくなので、(知っている限りで)ネット上に見られる実例を紹介しようと思います。

◆実例1:ファニィ

http://www.kalin.to/fany/
ファニィ こちらは、昔ウィッチクエストでゲームマスターをしたときに出てきたキャラクターが元になっているそうで、今では一般に公開されて、お絵描きさんを中心に多人数で(!)育てられています。

 性格は「おっぺけぺ〜」で、おっぺけというのは作者曰く「最新の仕様書(笑)によると『可愛い20%+おかしい30%+みっともない50%』って感じ」だそうです(笑

 世界観的には、すでにウィッチクエストを離れて(ここ重要)「カリン島ファンタジー」という独自の道を歩んでいますし、猫がいませんがちゃんと魔女です。(ウィッチクエスト時代にはちゃんと黒猫がいたそうです)

 また、作品群の一部にはちょっとえっちな方面のものもあります(^^;が、構成要素は確かにウィッチクエストの流れを引きついでいる感じです。発行しているコピー誌に『カリン島通信』というのがあるんですけど、これを読むと、実はかなり深いところまで設定を考えてあるのに驚かされます。

 こんどのぷにケット6ではとうとうオフセットで同人誌をだすそうで、入手するのが楽しみだったりします。(ちなみに「トト03『カリン島ネットワーク』」だそうですよ)
 そもそも、ウィッチクエストの同人ってのが、残念なことに他にほとんど例がないんですよね。今後の展開に期待がもてる感じです。

◆実例2:ねるね

http://www.kalin.to/~harukaze/pdiary/bbsnote.cgi
春香&セルル&ねるね

 なぜか同じサーバですが(笑 こちらのほうはなかば自然発生的に生まれたキャラクターを元に、ウィッチクエスト世界の枠の中でオリジナルのストーリーを展開しています。

(本来は作者さんの『絵日記』ということで、いきなり観にいくと一番上はぜんぜん別の絵だったりします。下のほうまで降って探して見てください)

 主役の(かな?)ねるねの趣味はなんと「AT互換機の自作」だそうで。いやー趣味が合いますね(笑

 設定こそ新時代ですが、魔女夜会からはじめたりおばあさんの伏線が意味深だったり、読者がコメントを付けられるのを生かしてインタラクティブに展開したりと、なかなか面白い感じで進行してステキな絵本に仕上がりつつあります。

 こういう企画は読者の言葉こそが一番の糧になるので、どう化けるかまだわかりません。
やはりこの先の発展が楽しみな感じです。

※リンクを張ろうにもどんどん場所が動いてしまうので、分かってる範囲でリストします。

5/2(番外) 5/2(番外) 5/6(番外) 5/14(その1) 5/15(その2)
5/25(その3) 5/27(その4) 5/28(その5) 5/31(その6) 6/2(番外)
6/6(その7) 6/7 (番外:ルフィーア) 6/8(その8) 6/9(その9) 6/9(その10)
6/10(番外:キキ) 6/11(その11) 6/18(その12) 6/20(その13) 6/20(番外:ククリ)
6/23(その14) 6/23(その15) 6/25(番外) 6/30(その16) 7/1(その17)
7/2(その18) 7/4(その19) 7/7(その20) 7/7(その21) 7/11(その22)
7/21(その23) 8/5(その24) 8/5(その25) 8/12(その26) 8/18(番外)
9/3(その27) 9/5(その28) 9/9(その29) 9/26(番外) 10/03(その30)


◆まあ、「萌えキャラだ」と言われればそうですが(笑

 共通するのは、何らかの形で「参加する」という要素があることですね。このへん、アニメーションや漫画などが原作のキャラクターには(2次創作の例外を除けば)無い良さではないでしょうか。
 よく考えればTRPGというのも、上に書いたように「参加プレイヤー同士でキャラクターを育て合う」という要素があるわけで、根は同じなのかもしれません。

 TRPGの卓に参加して他のプレイヤーさんの言葉に耳を傾けるのと似たつもりで、参加している人たちの書き込みを読んだり参加したりするのも、面白いのではないでしょうか?


 月日の経つのは早いもので、夏コミもJGC2002も終わってしまいました。

 JGCでは、前回(JGC2001)に引き続いて今回も「魔女の会」名でサークルコーナーに出展してみました。といっても、村瀬さんは参加していないので、私一人だったんですが。

 ただ、今回は「ウィッチクエストを使ったチャットセッションの実演」という感じの勝手企画を実行したので、チャットの参加者を含めれば、ある意味複数人の出展とも言える形だったんです。

 で、その企画はわりと成功だったんですけど、いつも出入りしているチャットサーバにirc.trpg.netという所がありまして、そこの管理人のsfさんから「所感を含めてJGC2002連動IRCセッションの報告記事をっ」と言われたんですね。

 書いたら語り部日報に掲載されるとのことだったので、宣伝もかねてなんとなく書いてみました。

 ここに置くには大きすぎるので、イベント報告ページに置いてリンクを張っておきます。世間様とは一味だけ違うJGCレポートになっていると思います。

JGCチャット実演レポート

 レポートがいい分量なので、ちょっと短いですが今回はここらで。


“前編”と銘打っておきながら、2ヶ月半も空いてしまう有様です(汗

◆今後の展開

 とりあえず増刷した関係でまだ在庫が1,000セットあまりもありますし、
これがよもや半年以内にはけるとも思えないので、
出したからもう終わりってことは当面なさそうです。

 っていうか、いまさら放り出したり出来ません(^^;

 裏を返すと、新規入手に関しては、今後しばらく心配無いってことです。
はじめてウィッチクエストの卓に入った人が面白く遊べたとしても、
肝心のシステムがその時入手できないのでは、お話になりませんから、
その点では、安心してもらって良いと思います。

 一方でネックは、やはりマンパワーの不足でしょうか。
私たちは本業で稼いだお金を元手に活動していますし、
制作費参加費交通費雑費などもそうやって自己負担しているので(同人ってそういうものですよね)、
次に何を作るにしても、足らないのは常に人手と時間なのです。

 といって、普段お仕事で創作活動されている方に、
あまり無理難題をお願いするわけにも行かないですし、
やりたい人を誘わないと続かないし意味がないとも思いますから、
この点については、まあ、ぼちぼちやっていくしかないかなぁ、とか思ってます。

◆再編集版未収録のコンテンツ

 投票CGIにもあった、いわゆる“復刻もの”の素材についてまとめてみました。
私もリアルタイムで追いかけてたわけではないので、他にあったら教えてください。

【『ククルの店』(アップルミステリー掲載)】

(A5 小説、挿絵)
 2001年冬コミ発行「ここから始めるウィッチクエスト」に収録済みです。

【『魔女ワッキィとおかしな街』(アップルミステリー掲載)】
(A5 小説、挿絵)
 完全な切り抜き及び原画データは手元にあるんですが、
小説を書いておられる“火崎ゆう”さんの連絡先が不明なのがネックです。
 しかも、九月姫さん(と当時の担当さん)と冒険企画局さんのいずれにおうかがいしても、
どういったプロフィールの方なのかまったく分からなかったので、
事実上の作者不詳という状態です。

 うちとしては、可能な限り許可を取得した上でどこかに収録したいところなのですが……

【『架空幻想TRPG ウィッチクエスト 魔女たちの饗宴』(ログアウト掲載)】
(B5 小説? リプレイ? 挿絵)
 これは、私が実物を見たことがありません(笑
挿絵イラストは再編集版制作の際に一緒にスキャンしたので、そのデータだけ手元にあります。
権利上の問題はないと思います。

【『ウィッチクエストのできるまで』(わんだりんぐWONDERLAND、ウォーロック掲載)】
(A4 漫画)
 九月姫さん経由で、「出版社さえオーケーなら、構わない」という話を伺っています。
問題は、元がA4判だって事でしょうか(笑
ウォーロックを1冊ばらさなきゃいけないのもネックですね。
 こちらも、たぶん権利上の問題はないと思います。

【その他】
 広告はウォーロックに2回、徳間書店のファミコン雑誌
(おそらく「ファミリーコンピュータマガジン」)に1回掲載されたのを確認しています。
マンガは再編集版裏に収録しましたが、セリフなど文言がそれぞれ違っています。
ちなみに再編集版は、ファミコン雑誌版に準じてアレンジを加えました。

 全員プレゼントのテレホンカードというものもあったのですが、
これは九月姫さんによると口絵のイラストだったそうです。
このあたりは収録済み扱いになりますね。

◆最後に……

 なんか、あっというまに1年過ぎてしまいました。
去年の今ごろは、どんな結果が待っているか不安で仕方がなかったんですが、
おかげさまで、マスタースクリーンの新作を発表できる程度には活動を続けることが出来ています。

 ただ、いまだにつかみかねているのは、
事実上1ジャンル1サークル状態の私たち魔女の会に、
いったいどんな活動が望まれているのか、なんですよね。
今回の新刊の結果で少しは見えてくるかもしれないですけど、
掲示板に人が居つくわけでもない現状では、
この先なにをするかは微妙に迷うところだったりします。

 でもまあ、同人サークルなので、
やりたいようにやるってのだけは変わらないと思いますが。
今夏もよろしくおねがいします。


 うかうかしているうちに、けっこう経ってしまいました。
 まあ、なんにもしてないわけじゃなくて、
本業の仕事とかショップさんへの出荷とか新刊の製作とか即売会参加など、
やることはけっこうあったわけですが、
そろそろページを更新しないと、さすがに何もしてないみたいに見えそうですね(苦笑

 さて、そんなわけで、今回はウィッチクエスト再編集版プロジェクトの現状について、
ご報告しようと思います。

◆冒険企画局さんへのライセンスフィー

 未頒布の分も含めて、印刷した3,000セットについて、すでにお支払いしました。
……より正確には、村瀬さんから支払いを行ったとのことです。

 具体的な金額はご想像におまかせしますが、
まとまるとけっこうな額になるなぁ……といった感じです。

◆出荷数(2002年5月現在)

 すべてひっくるめて、のべ1,900セット弱ほどになっています。
 そのうち魔女の会が直接取り扱ったのは約4割になります。また、おそらく、
実際にユーザーさんの手にわたった(委託先で在庫になっている分を除いた)のは、
これより100ほど少ない数じゃないかと思います。

 この数字の評価については議論が分かれると思います。
電源不用ジャンルの同人誌としては桁違いに多いのでしょうし、
商業流通の作品と比べたなら、採算ラインにはまだまだ届かないのではないでしょうか。
多いのか少ないのかよくわかりませんね。

 もっとも、全国への販売ルートを持つ書籍/玩具流通の新作と、
個別に委託をお願いして取り扱っていただいている同人誌の立場の再編集版とは、
単純に比べられないだろう、という話がありますし、
すでに旧版とシェアテキストがけっこう出まわってる上で発表しているわけですから、
その分どうしても類例の無い不確定要素があるわけです。

 ただ、いずれにせよ言えることは、十分健闘している、ということですね。
 Webを検索してみた限りでも、けっこう再編集版で遊んでもらえているようですし、
私自身、他の方のGMでプレイする機会が何度かありました。
コミケに出してみるまでは、まさか増刷かけるほどの需要があるとは思ってませんでしたから、
やった甲斐があったというものです。

(後編に続きます)


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