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らいん
うぃっちくえすと
あれとかこれとか
その2
らいん

2001/10/13
★ その10 再編集版その後

◆おひさしぶりです。

 前回が7月ですから、3ヶ月ぶりでしょうか(^^; 夏のお祭りも終わって、無事に再編集版をリリースすることができました。
 出してみるまでは、300セットほど持ち込んで余るくらいかなぁ、とか想定していたんですが。フタを開けてみるとまあビックリ、3日間で473セット(持ち込み分完売)という結果になりました。
 これに事前通販の分と、コミケ後にショップさんに置いていただいた分を含めたところ、8月末時点で総需要が1,000セットを越えてしまいました。そこで急きょ増刷を行ったのですけど、わずか20日間で初刷分がはけてしまうなんて、思ってもみませんでした。
#まあ、これでまた収支マイナスに逆戻りなわけですが(^^;

 これもひとえに、応援してくださったみなさんのおかげです。ありがとうございました。そして、今後ともよろしくお願いします。……まだ在庫たくさんありますんで(笑)

◆ところで、あいかわらず本業が忙しくて、

 また更新をサボってたわけなんですが(^^; 久しぶりの原稿をどこで書いているのかというと、ぷにケット4の前日、池袋の某ファミレスです。こんな時期に上京しているのは、もちろんイベントに参加するためなのですが、今日はもう一つ目的があったりします。
 それは「原画の返却」です。食事をしたら皿を洗わなければならないのと同じように、原画をお借りしたあとは持ち主に返さなければいけません。電子データでいただいたものはともかく、紙原稿でお預かりしたものについては、返却の必要性が出てきます。でもJGC2001の時には台風が来ていて運搬が難しかったので、今回東京に行くついでにまとめて用事をすませてしまおう、といった具合です。

 えっ、「郵便や宅急便で送ればすぐなんじゃ?」ですって? ええと、たしかにそれが普通の考え方だと思うのですけど、これにはいちおう理由があります。それさえなければ、サークルの荷物と一緒に送れなくもないんですけどね。

◆まあ、「原作者に会う口実を作る」という……

 ミーハーな理由のほうはともかく(笑)、原稿を手で運ぶのは安全性のためです。いちおう流通量からするとごくまれになのですが、輸送には“紛失”や“破損”という危険性があるのです。そのため、自分の責任で運搬するほうが責任を持ちやすい、というわけです。
 もちろん、だからといって必ずしも安全とは限りませんが、ほら、そのほうが安心じゃないですか。中身の重要性を分かっている当人が運ぶわけですし。

◆それで誰に返却するのか、というと、

 九月姫さんと藤浪智之さんです。
 ここで意外に思った方もいらっしゃるのではないかと思います。もちろん、一部に「ちゃんと許可を取って活動しているのか?」という声があることはよーーーーーく知っています。でも、このお二人から原画をお借りしているという事実からも、そのあたりの事情は容易に推測できそうなものですが……?

◆実際、印刷にちょっと詳しい人なら、

 原画を用意することなく再編集版のクォリティを実現することは困難だ、ということが見て取れると思いますし、そうでなくても宙版と再編集版を両方持っている人なら、表紙やストラクチャーカードの部分を比較してみるという方法があります。そうすれば、宙版に写っていない部分まで収録されていることが分かると思います。

 もちろん、海賊版のように印刷物から複製したのでは、ロゴのあったところの後ろや端の切れた部分は再現不可能ですし、モノクロ部分も宙版では83%縮小ですが、再編集版では画角の都合で128%拡大での収録になっています。それでも細部がつぶれずに収録されているのは、10年ぶりに発見された貴重な原画を借り受けたからなのです。

◆どうも、上のような意見は、

 まだ実物(特に中身)をご覧になっていない方の意見なんじゃないか、と思えてなりません。もっとも、第一印象で「海賊版だ!」と思ってしまった人が店頭で手に取って入手されるとも思えないので、無理もないのかもしれませんが。

 でも、2年かけて苦労して製作した品物が海賊版呼ばわりされるのは、いささか気分がよくないので、ここに反論させていただきました。
 だって、10歳にもなってニセモノだなんて、この娘がかわいそうですから。ですよね?

(次回は……どうしようかな?)

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2001/07/26
★ その9 遊ばれるということ(ひさびさに更新)

 おひさしぶりです。コラムを書く余力を、ぜんぶ再編集版の製作作業につぎ 込んでいたら、いつのまにやら6ヶ月も経ってしまいました。

 2月に九月姫さんから宙版の原画をあずかって、3月はJGCウエストで、5 月と6月に打ち合わせ……といくつかネタを出す機会はあったわけですが。ま あ、コラム書いてて仕事クビになったり再編集版が出ないんじゃお話にならな いんで、そこらへんは勘弁してください(^^;

 さて、入稿も校正の確認もようやく終わったので、印刷工程で万一トラブル が無い限り、8月10日当日には間に合うような状況になりました。同人ベース とはいえ、ウィッチクエストシリーズ一式が再び日の目を見る時は、もうすぐ 目の前に迫っています。活動を始めて5年、こんなに嬉しいことはありません。

 ウィッチクエストは、これまでその独自性と高い完成度を認められながらも、 一方でさんざん「入手できないから、遊びたくても遊べない」「やっぱり紙の ルールブックじゃないとね……」なんていう風に言われつづけてきました。

 ええ、確かにもっともです。既に絶版になっている宙版が、Yahoo! オーク ションや中古販売では定価の何倍もの高値で取引される……ということは、品 質が高く評価されている反面、裏を返すと、すでに大多数のライトユーザーに は手の届かない貴重品と化している……ということにほかならないでしょう。

 正直なところ、カードを切り取るのすらもったいないような代物で、いった い誰が楽しく遊べるというのでしょうか? 愛蔵書の棚に並ぶだけで遊ばれな い。名作はなべて過去の思い出。私はずーーーーーーーっと、そのことを不健 全だと思ってきました。
 ウィッチクエストは読んでおしまいというタイプのメディアじゃなく、RP Gというジャンルの“ゲーム”なんです。やはりどうせなら、良い作品はいつ でも入手できて、いつでも遊ばれていたほうがいいに決まっているじゃありま せんか。

 それにやっぱり、ネット上以外の場所では紙媒体のほうが、読むのにも探す のにも向いていますよね。かくいう私自身、オフラインのセッションではテキ スト版やHTML版でなく、宙版を使っていたのが何よりの証拠ですから(^^;

 もうこれからは、上のようなネガティブなセリフは言わせません。再編集版 さえ出てしまえば、入手難易度と配布媒体を理由になんだかんだと言われる日 々とは、オサラバです!

 ……とは言いつつも、やはり心配なのは「需要」が読みきれないことだった りします。
 いや、もちろん、この企画そのものがウィッチクエストファンの応援なしに は成り立ち得なかった、っていうのは重々承知していますし、先日静岡市のコ ンベンションで宣伝したら、予想外に反応が大きかった、ということもあるわ けなんですけれども。ネット上ではどこにも話題に上っているのを見かけない、 という現状をみると、どうしても不安になるんですよね。

 まあ、私たち魔女の会は、べつに売るためだけに再編集版を作っているんじ ゃないですから、下手をすると、在庫を売り切るまで10年コース……なんての は最初から覚悟の上です。10年遊ばれつづけた作品は、きっと次の10年も遊ば れるでしょうから。
 それでも、必要としている人に知られず手渡らないという結果は、私たちの 本意ではないですし、再編集版の売れかたが行く末を端的に示していることは、 想像に難くないのではないかと思います。

 ですから、お願いします。「買います」と言っていただけるのは、それはそ れで嬉しいのですけど、できることなら、むしろ「遊びます」と思って欲しい のです。サークルやコンベンションで明日も遊ばれることこそが、ウィッチク エストがまだ生きているということの、ほんとうの証なのですから。

 再編集版には、こっそりとおまじないがかけてあります。再び遊んでみたい と思ってもらえるように。新たにこの世界に興味を持ってもらえるように。そ んなおまじないです。
 はてさて、うまく効果を発揮してくれるでしょうか? これから、それを見 守りたいと思います。

(次回は……ちょっとまだ未定です)

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2000/12/31
★ その8 再編集版のナゾ

 今年も、いつものとおりコミックマーケット59(C59、いわゆる冬コミ)に 参加してきました。

 といっても、以前から告知している通り、同人サークル『魔女の会』は今回 応募していないので、どこを探してもサークルカットは載っていません。いわ ゆる一般参加ですね。
 夏から冬の間というのは、4ヶ月と期間が短いこともあって、新刊を準備す る時間がとりにくいとか、本業が忙しくなる時期だとか、そもそも夏よりも抽 選が厳しいとかいう理由もあって、これまでも積極的に参加してないのですけ ど、今回はちょっと様子が違いました。

 ここ数日の私の行動です。まず前日から1日目の午前中にかけて、冒険企画 局さんの事務所がある大泉学園へ。それから会場に移動してRPG関連の同人誌を 物色しながら、九月姫さんのFIELD-KUGATSUへ。閉会後、友人のろくがつさんの 家に寄ってから村瀬さんの家で宿泊。2日目は速水螺旋人さんのボストーク通 信社と藤浪智之(わきあかつぐみ)さんの金星楽団へ。

 ラーを遊んだとか、アレな本を買ってウハウハとか、打ち上げにバイクのビ デオを観ながらおでん鍋を食べたとか、そういう関係ない行動はさておき(笑) いくらか事情を知ってる人なら、まるで折衝行脚だということがわかると思い ます。これの意味するところは、現在企画中の再編集版を実現するために頭を 下げる相手、ということですね。

 さて、ときおり口にしてきた『再編集版』って何なのか、ここらでそろそろ 書く必要があると思います。『RPGなぺーじ』と言いながらも、ほとんどがウィ ッチクエスト関係になってしまっている(苦笑)ことからもお分かりの通り、 これはウィッチクエストの再編集版です。
 かねてから希望の多かった冊子を提供するべく、ウィッチクエスト1・2の リプレイ・ルールブックの計4冊をまとめた上でいくつかに分冊し、許可を得 て同人レベルで再版しようというものです。もちろんタローやストラクチャー カードも付きます。そう、ずっと入手困難だったWQ2が、再び入手できるよ うになるのです。

 この辺りで「新版じゃないのか?」という声が聞こえてきそうですが、その 答えは、YESでもありNOでもあります。YESの理由は、ルールや記述のほとんど は基本的に元のまま収録すること、NOの理由は、描き下ろしの挿絵やレイアウ ト・構成の変更を予定していて、利便性のために索引や魔女の会による追加も ありうることです。

 まあ、細かい部分は変わるかもしれないので、詳細が決まりしだい順次お伝 えしたいと思います。今の時点でお知らせできるトピックは、所在不明になっ ていた九月姫さんの宙版イラストが見つかって、使える公算が高くなったこと でしょうか(全部かどうかは確認していないそうですが、今日連絡がありまし た)。
 今回の東京行は、ウィッチクエストにとって実り多い3日間だったと言えそ うです。未解決の課題も多いですが、がんばって、新年の中ごろにはお目にか けられるようにしたいものです。

 さあ、来世紀はどのようなものになるのでしょうね。願わくば、ロールプレ イングゲームに、そしてウィッチクエストにとって、よりよい環境となること を期待して。
 それではみなさん、よいお年を。

(次回の予定は未定です)

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2000/12/25
★ その7 (暫定版)クリスマスシナリオ

 本業が忙しいため、暫定版でお送りします。sfさんの語り部日報増刊に掲載予定の千字シナリオです。千字越えてますが気のせいです(^^;
千字シナリオ: 見習いサンタのクリスマス
-------------------
作者:さうす
対象ルール:ウィッチクエスト

◆はじめに
 これはクリスマスをモチーフにしたシナリオです。聖夜のセッションにどう
ぞ。

◆ゲームマスターへ
 月齢はクリスマスより少し前になります。猫ポイントは100です。
 細部は好みに応じて変えてもよいでしょう。聖ニコラウスがうんぬんと言い
始めて聞かないプレイヤーさんには、お引取りを願ってください。

◆オープニング
 クリスマスも間近の寒い朝、魔女たちの一人が街を歩いていると、突然背の
高い青年とぶつかります。その人は転んで手帳を落とし、そのまま気づかずに
行ってしまいます。その中には男の子と女の子の名前と住所、それにいろんな
おもちゃの名前が、それはそれはびっしりと書き込んでありました……

◆目的と真相
 今年初めてのお勤めとなる、この街担当の見習いサンタさんは悩みを抱えて
いました。それは、もうすぐクリスマスだというのに、先代から受け継いだト
ナカイたちが、言うことを聞いてくれないことでした。
 その上、そろそろプレゼントの準備にサンタの工場へ向かう時期なのに、困っ
たことに、雲の上にあるその不思議な場所への道を知っているのは、トナカイ
たちだけなのです。なんとかして、彼を一人前のサンタとして認めさせ、子供
たちに今年もプレゼントが届くようにするのが魔女たちの目的です。
 以下は“一人前”の条件の案です。

1. 担当する街の子供たちが欲しいプレゼントを、時期までに調べてくること
2. このあたりで一番古いもみの木の、頂点近くの枝を取ってくること
3. 1.のときにサンタを信じない子供を見かけたら、本当のことを信じてもら
   うこと

◆解決
 魔女と会った時点で条件1.は既に達成しているので、2.と3.をお手伝いする
ことでトナカイたちに認められ、解決します。魔女たちが証人となればOKです
が、ウソをつくと必ず見破られます。
 2.の目的のもみの木は、長老格の大木です。事情を話せば枝を別けてくれま
すが、その際何か頼みごとをするかもしれません。ものすごい吹雪なので、ほ
うきで取りに行くには困難です。基本的には本人がよじ登ることになります。
登っている最中に何か起きるかもしれません。
 3.は「サンタを信じなくなった原因」を調べて取り除く必要があるでしょう。
例えば『楽しみにしてたプレゼントがもらえなかった』なら、宛名を間違えた
手紙を郵便局から回収して書き直させるとか、『おばあちゃんから居ないと教
わった』なら、先代がむかし渡しそびれたプレゼントを(もちろん、メッセー
ジカード付きで)持っていく、などです。

◆エンディング
 サンタさんは無事プレゼントを配ることができます。それを手伝うのも悪く
ないでしょう。

◆GMへ最後の一言
 サンタは大人はもちろん、子供たちに“絶対に”姿を見られてはいけません
(魔女と猫は例外です。サンタは魔女の存在を知っています)。ただし、サン
タは変装すると普通の人にしか見えません。また夢の中でなら、サンタたちに
代々伝わるミュージックベルを使って、子供たちと会うこともできます。

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2000/11/27
★ その6 お届け屋さんのナゾ

 ……キキは朝日をあびながら、コリコの町をめざして飛びつづけました。肩 につかまっているジジがいいました。
「とんぼさんがさ、魔女の素、わけてほしいっていってたけど、キキはもうわ けてるんじゃない? だって宅急便って、そういう仕事だよね。ぼくはそう思 う」
「ジジ、あたしだって、いろんなもの、わけてもらってるわ。今朝きいたあの 歌声、すばらしいおすそわけだったわ。そう思わない?」
 キキはふりむいていいました。

――魔女の宅急便その2 キキと新しい魔法,福音館書店 角野栄子,1993年


 先日もお伝えしましたが、10月11日に『魔女の宅急便』の新刊「魔女の宅急 便その3 キキともうひとりの魔女」が出ています。ちょっと時期を外してしま いましたけど、そろそろ読み終えた人もいるだろうということで、ひとつお付 き合いください。

 予告とタイトルが違っていますが、これは読んでるうちに書きたいことが増 えちゃったからなんですね(^^;。というわけで、元ネタ話は次回にします。

『魔女の宅急便』といえば、1989年に公開された宮崎駿のアニメーション映画 が有名です。私も1年後のテレビ放映でその名を知った口だったりしますし、 この作品は事あるごとに再放送されていますから、10年経った今でも、知らな い人の方が少ないと思います(特にここを読んでいるアナタなら(^^;)。
 ただ、映画に原作があることは知ってても、わざわざ入手してまで読んだこ とがない人も多いのではないでしょうか? 児童書ということもありますし。

 私も当時は「もう観たんだから必要ないでしょ」とかうっかりさんで思った ものです。じっさい読んだのは、ウィッチクエストを知ったあと、資料を集め る必要にせまられてからでした。
 でも、あとで分かったことなのですが、原作物というのは、必ずしも元のス トーリーや雰囲気を“忠実に”なぞっているとは限らないものだったのですよ ね。

 たしかに、印象的なエピソードのいくつかはちゃんと取り入れられています し、作品の基本となる部分は押さえていると思います。しかしながら、映画と いう2時間の尺に収める都合もあってか、雰囲気、とくに時間の流れの印象が けっこう違うように感じます。
 例えて映画をドキュメンタリーだとするなら、原作は日記に似ているのです よね。そう、キキとジジが“ものを運ぶ”ことを通して出会った、小さなエピ ソードのいっぱい詰まった日記です。そちらから入ったファンがドラマ仕立て の映画を「別物」と評していたのも、考えてみれば不思議ではないといいます か。

(そうした変更が無条件にいけないというつもりはありません。翻訳と違って 媒体が違う以上、良い作品として仕上げるためには、むしろある程度は不可欠 な作業だと思うからです)

 どうやら、アニメをきっかけに原作を読んで、その魅力に触れて欲しかった のかもしれないなぁ、ということに気付くのが、ちょっとばかし遅かったよう な気がします。もともと小説系の作品にはとんと疎かったりしますから、けっ こう損してるのかもしれません(^^;

 ……とまあ、そんなことを思い出しながら、通して読み直してみました。さ て、話を書こうにも、新刊はさすがにネタバレすると申し訳ないですし、あら すじは作者さんのページを読んだほうが早いのですが(^^; 私なりの言葉で書く とこんな感じです。

 13歳のひとり立ちの日、小さな新米魔女が使えたのは『ほうきで空をとぶ』 魔法だけでした。主人公キキは自分で選んだコリコの町で、そんなたった一つ の特技を生かした仕事をはじめます。
 ものを差し出す人と、それを受け取る人。“お届け屋さん”という、その仲 立ちをする仕事をこなしていくうち、それぞれにドラマがあって、そのあいだ に掛け橋をわたすお手伝いをしていることに、主人公は気付いていきます。そ う、運んでいるのは、なにも目に見えるものばかりではなかったのです。
 まあ、詳細については、ぜひ本屋さんに走って買って読んで感じていただく として、ウィッチクエストに通じる部分のうち、大きなものはこのあたりでは ないでしょうか。

 というのも、ウィッチクエストのシナリオでは、必ずしもPCが主役とは限 らない、と思うからなんですよね。“困っている人”にしても、PC自身が困 ることよりも、困ってる他の人をナントカする、ということが多いわけですし。 例えるなら、PCが“扉を開ける”かわりに、“扉を開けるカギを渡しにいく”、 というような感じです。

 まあ、自分で扉を開けたがるプレイヤーさんが多いのは確かなのですけどね。 でも、時には、カギを必要な人に手渡してあげる……それも、“やさしさ”の うちですよ。


☆ ☆

 以下は余禄なので、興味のある方だけ。先日の『おジャ魔女どれみ♯』に、 ちょっと気になるエピソードがありました。
 11/12放送の38話『はづきちゃんは名監督!』の中で、学芸会の出し物に「2 人の宅配便の配達係が、幾多の妨害や困難を乗り越え、時間指定の荷物を届け る」その名も『カリスマ配達員』という劇中劇を演じるのですが、その主人公、 くろい(黒井?)ひじきちゃんのラストのセリフがこんな感じでした。
「わかってるわ。だから私たちは毎日毎日、一生懸命大急ぎで荷物を運んでる のよ」
「私はただ荷物を運んでるわけじゃないの。荷物にこめられた送り主の気持ち も一緒に運んでるのよ」
 ……なにか、頭をよぎるものがないでしょうか? 呼び名こそ終始「宅配便」 ですが、なにせテーマはもちろん、苗字が“黒い”、教室の後ろにはさりげな く猫の絵。台本を書いた少女の回想シーンに出てくる配送車は、あの某社独特 のタイプ。新刊の出版と時期的にもぴったりです。

 深読みのしすぎでしょうか? 私には、愛すべき先輩に対するオマージュの ように思えましたが、はてさて。

(次回は『元ネタのナゾ』の予定です)

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