[もどる] [いちらん] [すすむ]

ウィッチ・タローの使い方

 この本に付いているウィッチ・タロー (魔女のタロット)は、ゲームマスター のあなたを助ける様々な使い方ができます。そのいくつかを紹介しましょう。

1.日付の決定に

 プレイをはじめるときに、「RPGのなかの世界では、 現在月齢何日目なのか?」というのを決めるとき、 「トリックスター」 のカードを抜いた28枚のカードをシャッフルして、 1枚引きます。
 引いたカードの数字が、その日付になります。
註:「トリックスター」のカードもいれておき、「0が出たら、 なにかアクシデントが起こる」というふうにしても面白いでしょう。

2.名前の作成に

 あなたのRPG世界に登場する、 キャラクターの名前や街の名前を、 ウィッチ・タローを使って、作ることができます。

<やり方>

 ウィッチ・タローを、よくシャッフルし裏にして重ねておきます。 つぎにダイスを1個ふり、その数に1をたしてください(2〜7の数になるはずです)。 そして、その数と同じ枚数のカードを引いて、表にし、引いた順番に並べます。
註:この方法だと、2〜7文字の単語しか作れません。 これぐらいの長さがちょうどいいのですが、もっと長い名前を作りたい人は、 ダイスをふる数を2個にしたり3個にしたりしてもかまいません。
 さて、各カードには、アルファベットでその名称が記されています。 1番目のカードの1番目の文字、2番目のカードの2番目の文字、 3番目のカードの3番目の文字……を順番に書き出していきます (ただし、このとき「THE」は無視してください)。こうすると、 引いたカードの枚数と同じ文字数 の単語ができあがるはずです。それが作成された名前となります。
例1:物語のなかに登場する人物の名前をつくることにしました。 ダイスをふったところ、出た目は 【2】。 そこで、3枚のカードを引きます。 引いたカードは、順番に 「宝石(GEM)」 「風(THE WIND)」 「時の川(THE RIVER)」 でした。「GEM」の1番目の文字「G」、 「WIND(THEはとって考えます)」の2番目の文字「I」、「RIVER」 の3番目の文字「V」を順番につづったところ、「GIV」となりました。 その人物の名前は「GIV(ギブ)」と決ります。
註:「GIV」は“ジブ”“ギフ”“ジフ”“ガイブ”などとも読めます。 読み方は、ゲームマスターのあなたが好みで、カッコいいものにしてください。
 「猫(CAT)」など、 3つの文字しかない単語の場合、“4番目の文字”や“5番目の文字”がありません。 そのようなカードの場合、文字を終わりまで数えたら、折りかえして数えます。 「CAT」の場合、4番目の文字は「A」、5番目の文字は「C」、6番目は「A」、 7番目は「T」と考えてください。
例2:物語の舞台となる街の名前を決めることにしました。ダイスをふったところ、 出た目は 【4】、 そこで5枚のカードを引きます。引いたカードは、 順番に「猫(CAT)」 「姫(THE PRINCESS)」 「ナイトメア(THE NIGHTMARE)」 「太陽(THE SUN)」 「星(THE STAR)」でした。 それぞれの1番目から5番目の文字を順番につづると (「SUN」の4番目の文字は「U」、「STAR」の5番目の文字は「A」と考えます)、 「CRGUA(クルグア)」となりました。それが、街の名前です。
註:「CRGUA」は、ほかにも“カーグア”“コリギュア” などといった読み方も考えられます。

3.シナリオづくりのアイデアを

 ゲームマスターであるあなたは、 自分でオリジナルの シナリオをつくることがあると思います。 そんなとき(シナリオそのものを作ることはできませんが)、 ウィッチ・タローをつかって、 シナリオのプロット(あらすじ、おおまかなストーリー)を考えることができます。

<やり方>

 ウィッチ・タロー29枚をよくシャッフルして、 何枚か引きます。このとき 引く枚数は、あなたの自由ですが、3枚〜5枚が適当でしょう。
 そして、引いたカードを並べ、そこからイメージを膨らませ、プロットを……そして、 シナリオをつくるのです。

<ウィッチ・タローを使ったシナリオ製作の具体例>

 3枚カードを引いてシナリオのアイデアを考えることにしました。 引いたカードは 「王」 「杖」 「時の川」でした。 「時の川」は「川」として考えても「時間」として考えてもいいでしょう。
 さて……ふた通りのストーリーを思いつきました。
『王様が、杖を川に落としてしまった』
『時間を操ることのできる杖を、手にいれた王様』
 ……ここは、『時間を操る杖』のほうで考えてみたいと思います。
註:こういった魔法のアイテムを登場させるとシナリオが盛り上がります。
 その王様は、時間を操る杖をどうやって手にいれたのでしょう。そして、 それを使ってどんなことをしようとするでしょう。……しばらく、 考えてもいいアイデアが出てこないので、ここで再び、カードの助けを借りることに します。
 カードを2枚引いてみます。 「宝石」「ナイトメア」でした。 「ナイトメア」は、人間の心のなかの魔物(嫉妬や猜疑心、怨念など)を表しますから、 そっちの意味でもいいでしょう。
 こんなアイデアが浮かびました。
『王様は宝石と引き替えに杖を手にいれ、邪な心による目的に使っている』  悪くないと思います。そこで「魔女たちがなにをするか?」ということもあわせて考え、 細部を考えてみます。
註:ストーリーができたら、「魔女たち (プレイヤー)がなにをするか」 を念頭において、シナリオをまとめてください。
お話がいくら面白くっても、魔女たちの活躍の場所がなくっちゃ、 いいシナリオとはいえません。
 こんな物語はどうでしょう。
『ある街を治める王様がいた。名君として慕われていたが、 歳をとるのだけはとめることができず、老いていく自分を悲しんでいた。 そんなとき、旅の商人が、“時の杖”というものを持って現れた。 その杖はひとふり振り下ろすと人を10年若返らせ、 ひとふり振り上げると10年老いさせる魔法の杖だった。 商人は貸すだけのつもりで持ってきたのだが(なにしろ値段のつけられない代物だから)、 王様はどうしてもその杖が欲しくなり、王座にはまっている巨 大な宝石と引き替えに、なかば強引にその杖を買い取ってしまう。 その宝石も希代の秘宝だったから、商人はしぶしぶながら、杖をわたすこととなった。
 さて、実はその宝石は、実は玉座に座るものの“嫉妬”や“欲”“猜疑心” を玉座のなかに封じ込めるための魔法の宝石だった(初代の王がつけたもの。 この街の歴代の王は、この宝石のおかげで邪念にとらわれず、名君でいられたのだ)。 そのため、杖の力ですっかり若がえった王様は、歴代の王のぶんの邪念まで吸いこんで、 とんでもない悪の王になってしまう。
 税金をあげて、暴政をしくだけではあきたらず、“若いのは自分だけでいい”と考え、 街の住人に杖を使って、子供やもとからの老人以外は、全員老人にしてしまった……』
 魔女たちが、指令をうけて、その街にいってみると、いるのは老人ばかりという街だった。 ……そんな形ではじまる冒険になるでしょう。うまく、原因を探りあて、 王様から杖を奪い、商人を探しだして宝石を取り戻さねばなりません。 王様との対決場面では、相手は、この杖を武器にするでしょうから、 緊迫感あるものの妙な雰囲気の戦いになるでしょう(戦いが長引くと、 どんどん歳をとらされて、最後はお婆さんにされてしまう!)。
註:「どんなシーンから始まるか」ってことも重要です。 印象的や衝撃的なシーンにしたり、不思議な雰囲気、不気味な雰囲気で始めたり……。
★           ★
 これは一例ですから、あくまで参考程度に。“あなたのイメージをつくるのを助ける” ための方法ですから、決まったやり方があるわけではありません。 あなたがやりやすい方法を、工夫してみてください。カードの組合わせと、 あなた自身のセンスによって、様々な物語ができるはずです。
註:占いの手順を使ってシナリオを考えるのも楽しいので、試してみてください。
例えば、167ページで紹介している 「おばあさまの教え」という占いを使い、 「過去(事件の原因)」「現在(現状)」「それに関わるもの (事件を解決するカギや協力者)」「未来(事件の結末)」をイメージしてみるのです。
[もどる] [いちらん] [すすむ]

ウィッチクエスト 小さな魔女エディス 下巻
編著者・監修 冒険企画局 SGM01764@niftyserve.or.jp
HTML版製作 さうす@いんくる south@incl.or.jp