ゆりぐみのお部屋から

            
  塚本真紀子
    
 

   待ちに待った、2005年の春。
  あこがれの黄色いバッチを胸に、
  ゆりぐみさんの歩みがスタートしました。
  バッチを頂いた日は、ゆりぐみさんになった事
  を確認するかのように、
  何度も胸元を見ていました。
  進級した喜びを体いっぱいでを表すお友達。
  また、うれしのですが、控えめに、
  喜びを表すお友達と様々でしたが、
  どのお友達も、「ゆりぐみさんへの進級」
  が、全身にあふれていました。


  
  4月。入園してきた小さいお友達が、
  「お母さんに会いたい」と泣いていると、
  「大丈夫だよ」
  とお兄さん、お姉さんらしい声かけをして
  いる姿が、あちこちで見られました。
  ゆりぐみさんなりに、
  小さいお友達に、
  「幼稚園は、おもしろいよ。楽しいよ」と
  メッセージを送っているかのようでした。

  この三月まで、お世話される方
  だったのに・・・(笑)。

 
  お部屋の場所が変わったということは、案外大きなメリットもあるものだとつくづ
  く感じます。ゆりぐみさんのお部屋は、ばらぐみさんと同じ廊下を通って、ばらさん
  のお部屋の向かい側。ばらぐみさんを意識しながらの毎日なのです。
  5月の親子遠足後のある日のこと。ばらぐみ対ゆりぐみで、陣取りゲームをしまし
  た。最初は、楽しんでやっていたのいですが、どんどん進めていくうちに、「負けた
  くない」という姿が見られるようになりました。ゲーム一つですが、くやしさのあま
  りに、泣いてしまうお友達もいました。

  ただでさえ意識していたのに、それからというものの、ばらぐみさんに対して、猛
  烈にライバル意識を持ち始めたゆりぐみさん。「ばらぐみさんには、負けないぞ!」
  が、子供たちの口癖になりました。ばらぐみさんから、色々な事を教えていただいて
  いるゆりぐみさんです。

  まだまだ、ばらぐみさんみたいにはなれませんが、ライバル心が生まれたり、あこ
  がれたりしながら、(ちょっと早いですが)来年の3月には、大きくなった姿をお見
  せできると思います。

 

  ばらぐみさんと一緒に過ごす中で、
  夏の大イベントでもある「お泊り会」
  が目前に・・・。
  「ばらぐみさんには負けない!」。
  そんな気持ちをもちながら、
  お泊り会で、今以上に、
  心も体も成長してくるといいなぁ〜と
  先生は願っています。
 
   楽しい夏にしようね。ゆりぐみさん!