すみれぐみのお部屋から
                           横山ゆかり


芸術の秋、食欲の秋、そして実りの秋。そんな秋は、すみれぐみさんの心と身体をより一層成長させてくれました。
 
 十一月七日、りんご狩り。
幼稚園バスに乗ってでかけるとあって、みんな朝からウキウキ。ポケットの中には名前入りの袋を入れ、長靴をはいていざ出発!大好きなお友だちが周りにいるものだからバスの中もわいわいキャッキャでした。バスの中でりんごの取り方をお話ししているゆかり先生の声も、かき消されるほどでした。りんご園に着いてみるとみんなのお目々はビックリ眼になりました。だって、お友だちのお顔ほどの大きなりんごがあっちにもこっちにもたくさんあるのです。
その上、甘くていいにおいがプ〜ン。

 「採ってもいいですよ」
の声で、りんごをめがけて駆け出しました。りんごは一人五個収穫。
いろいろな木を見て回り大きくておいしそうなりんごを吟味している子もいれば、大きさなんて関係なし、目の前にあるりんごを、とにかく採ることに一生懸命な子。それぞれの子の性格が現れるひとときでした。りんご五個はすみれぐみさんにとってはとっても重い重さ。それなのに「重いよ〜」とか、「持てないよ〜」なんていう子はひとりもいません。逆に、ありったけの力で袋を持っているのです。その後ろ姿が何ともたくましく見えました。
みんなの大好きは園庭の木々も、いつしか様変わり。ホールの時間で落ち葉のお話を聞いたら、今まで目にとめなかった落ち葉が、宝物に変身したのでした。
 「こんなのあったよ」
きれいな葉っぱをたくさん持ってきてくれましたよね。落ち葉の冠を作ったり、落ち葉アートにも取り組んでいきました。「いちょう」や「もみじ」という存在にも気付きましたね。 
十二月に入り、幼稚園ではクリスマスを迎える準備に入りました。アドベントクランツにローソクが一本ともるたびに聞くイエス様のお誕生のお話に耳を傾け、ちょっぴり厳かに迎えようとしています。
    

クリスマス、みんなでお祝いしようね、すみれぐみさん。
         
  






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