職員室から
                              
                         主任  繁在家真紀
              
 
白百合幼稚園のお誕生会では、子ども達がお花に変身し、向かい合わせになり、
花道をつくります。そして、お花になったお友達から拍手をいっぱいもらって、
お誕生を迎えたお友達が大好きなお家の人と手をつないでその花道を通るのです。
今年度のお誕生会も終わり、しらゆりっこ達は全員花道を歩く事ができました。

花道を歩くという事は、とても嬉しい事です。
1年のうちに、いや一生のうちに何
度もある事ではありません。もしかしたら、
幼稚園に来て花道を歩くという事は、
生まれて初めての体験かもしれません。

そんなおおげさな事?
と思われるかもしれませんが、
私は毎回、カメラを構えながら、
正面からお誕生会の花道を通ってくる親子の、
嬉しそうで、恥ずかしそうで、
大変幸せそうな表情を見るのが大好きなんです。
花道って幸せの象徴かもしれませんね。
 

そう思いながら、園中を見回すと、あったんです。花道が!新しい園舎にお引越しして
2年目の春を迎えた今、幼稚園の門から園舎までの花壇はまさに花道にふさわしいものであると思います。チューリップの咲き
並ぶ4月。新入園児を迎え、涙の花道
となった事もありました。でも、しばらくす
ると笑顔の花道になりました。それから
毎日子ども達の、涙や笑顔に出会い、
幸せをいっぱい感じてきた花道でありまし
た。そして、チューリップの芽がぐんと伸び
てきた3月。ばらぐみさんは卒業の時を迎
えました。このチューリップのかわいい芽達に送られて、ここを立派に巣立ってゆく事でしょう。
 

そしていつかこの子達も、幼稚園を思い出した時に、お誕生会にお家の人と花道を
通ってお祝いしてもらった事や、門から園舎までお母さんと歩いた事、お天気のいい
日に園庭で遊んで楽しかった事が頭をよぎるかもしれません。そんな時、ちいさな幸
せを感じてくれたらなと思います。
もうすぐ、チューリップの花も咲き誇る事でしょう。

新しい春、嬉しい春がやってきます。