雪あそびから始まった三学期。

たくさんの雪が積もり、いつもと違う真っ白な園庭を見て、もう気分は最高潮!
「お外で遊びましょう。」と言うと、張りきってお外に走っていくすみれぐみさん。
初日ということで、ウキウキで雪の上を歩くのですが、想像以上に雪は深く、
思うように歩くことができません。
靴の中に雪が入ると
「あや先生〜雪取って〜」。
靴の中の雪が気になって、思いっきり遊ぶことができなかったお友だちもいましたね。
けれど、次の日からは雪を丸めて投げあいっこしたり、
ソリを使って楽しむことができるようになっていきましたね。
特にソリは大人気で、ソリを持っているといろんなお友だちから
「貸して!」と言われるのです。『何てお返事するのかな?』
と思って見ていると、「じゃあ順番ね。」や「一緒に乗ろう!」
とお返事しているのです。大好きなソリを独占したいけれど、
『みんなのおもちゃ』『他のお友だちも使いたい』ということを理解して、
自分なりに我慢したり、考えてお話ししているんだな〜と嬉しくなりました。

また、ひよこさんのお友だちに「前に乗っていいよ!」
と言ってソリを押さえ、ひよこさんをソリに乗せてから自分も後ろに乗って
一緒に滑るやさしいお友だちもいましたね。

入園してから約一年。
お友だちとのトラブルや、ばらさん、
ゆりさんのお兄ちゃんお姉ちゃんから教わったたくさんの学びを自分のものにして、
ちゃんと小さいお友だちにも伝えていっているすみれさんたち。
この一年間でお心がぐ〜んと大きくなり、一人ひとりが素敵なお兄さん、
お姉さんになったのだな〜と改めて感じました。

また、すみれぐみのお友だちみんなで、
『にんじんさん、だいこんさん、ごぼうさん』の劇あそびにも挑戦しましたね。
普段は何気なく、自分の思いを言葉にしたり、
お友だちのお話を聞いているすみれさんですが、
お友だちと声を合わせて、一つの台詞を言わなければいけません。
劇ごっこが始まり、台詞を言うのですが、
少し緊張して上手く声に出せないお友だち、思いのまま台詞を言うお友だち、
台詞をしっかり覚えてから声に出そうとするお友だちなど、
一人ひとりの思いは様々で、台詞を合わせることが難しく、
なかなかお心が一つにまとまりませんでした。

正直、『発表会どうなるのかな〜?』と心配になったこともありました。
そんなある日、あや先生がお部屋に入ると、
お友だち同士で劇ごっこで使うお風呂の中に入って「あ〜いい気持ち♪あ〜いい気持ち♪」と劇の歌を歌っていたのです。
それを見て、一人ひとり劇の楽しみ方は違うけれどそれぞれが違った形で、
劇ごっこを楽しんでしているのだということに気づきました。子どもたちが楽しんでできていることが伝わり、あや先生の心配もいつの間にか消え、ホッとしました。

発表会当日も、一人ひとりの個性がでていておもしろい劇になりましたね。

発表会を終えて、より一層お野菜が食べられるようになったり、お友だちとお過ごしするのが楽しくなってきたすみれぐみさんなのでした。

四月からお引っ越ししてしまうお友だちもいるけれど、離れても十五人、みんな大好きなお友だち。この一年間の思い出はずっと忘れないよね!そして、お場所は離れていても、一人ひとりその場所でキラキラ輝いてほしいなと思います。