職員室から


                 繁在家真紀
 
赤や緑のリボン、キラキラした飾り、広いお玄関だからこそ、飾りがいのあるというものです。子ども達はもちろん、大人にとっても特別な季節を迎えています。
 新しい園舎にお引越しして、半年がたとうとしています。不思議なことに、新しい園舎はしらゆりっこ達にとって、もうずっと前からここで過ごしてきたかのように、すっかり生活の一部となっています。
この園舎に来てから、ホールの時間というのを設けました。毎日全園児がホールに集まり、ゲームやダンスをして楽しむのはもちろんのこと、その日のニュース、新しいお友達の紹介、この季節に伝えたいことなど、みんなにお話しする時間でもあります。
 
お米の収穫の時に、ホールの時間に、稲、稲穂、もみ、もみがら、玄米、白米を次々に紹介しました。そして、実際にホールでごはんを炊いてみました。しばらくすると、炊飯器から、白いゆげがポッポと立ち上がり、ほかほかのごはんが炊き上がったのです。味つけのりにくるんでかわいいお口のなかに・・・。
そのおいしかったこと!
毎日食べているごはんなのに、そのごはんには特別なおいしさがありました。
秋の実りの時には、いろいろな野菜や果物はどこの部分を食べているのかを一緒に考えました。キャベツやレタス、白菜などは葉っぱの部分だね、と覚えたときに、同じくらいの大きさのキャベツとレタスの葉を、実際に一枚ずつちぎって、一列に並べて数えてみました。結果はキャベツ四十八枚、レタス二十九枚の立派な葉っぱが並んだのでした。子ども達の中には、キャベツといっても、まるい1個のキャベツや、スーパーで売られているような半分に切られているものしか知らない子がいるかもしれません。あるいはハンバーグの横についている千切りキャベツしかお馴染みではないかもしれません。こんなにたくさんの葉っぱがくっついていたなんて先生だって大発見だったのですから!

こんな当たり前だと思う事。でもおもしろい事。家庭では体験できない事。小さな科学の目を、ホールの時間で提供していきたいと思います。
 
こんなことも先日ホールの時間にしましたよ。ヒヤシンスとクロッカスの水栽培。
ヒヤシンスの球根をみせたところ、ちょこんと出ていた緑のつののような芽に「はなわみたい」と一言。次の日、「これは何でしたか?」と球根を見せたところ、「はなわー!」と答えるしらゆりっこ達。思い切りこけてしまいました。
そんなヒヤシンスとクロッカスは、クリスマスのお飾りと一緒に、子ども達が作ったきれいな箱の中で根っこが伸びるまで隠れています。箱には小さな窓が開け閉めできるようになっているので、時々子ども達がにこにこ顔でのぞいています。「きれいなお花になってね」と毎日お声をかけられているから、きっときれいなお花が咲くでしょう。




みんなで楽しみにしています。







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