とうとうまとまった雪が降らないままに冬が終わるのかと思ったら、
遅ればせながら…と言うか、三月に待望の雪が降りました。
慌ててすべての保育計画をキャンセルして雪遊び。

でもそれは雪の感触を楽しむだけで精一杯の積雪量でした。
冬にしかできないお遊びを思う存分にできなかったことは、本当に残念でなりません。
自然の力には勝てなかった…かな。
しかし、そのことを悔やんでいる暇もないくらい、
三学期もばらぐみさんは充実した日々を送ることができました。


一月に挑戦したクッキー作りは、
二日かけての大仕事。
なんせ幼稚園のお友達全員の分に加えて、
今度の四月から新しく幼稚園にくる
お友達にプレゼントする分―あわせて
五百個近くを作らなくてはいけなかったのですから
それはそれは大変でした。
生地作りは、バターや砂糖の感触に嬉しい悲鳴?
をあげながら、ひたすらこねこね。
型抜きではトッピングも楽しみながらも
作業に没頭したばらぐみさんでした。




翌日は焼きあがったクッキーをみんなに同じように当たるようにと、
数えながらのラッピングも大変だったのに、どのお友達も嫌なをするどころか、
満足感・達成感で満ち溢れたお顔をしていたのが印象的でした。
もちろんお味の方も最高で、小さいクラスのお友達からは、
ますます憧れの眼差しでみられるようになったのでした。

そして、二月末に行なわれた発表会では、ばらぐみさんの成長した姿を、
お家の皆さんにも見ていただくことができました。
発表会といっても、特別なことはせず、
日頃の保育でやっていることを一年間のまとめとして、
少しヴァージョンアップさせたものでした。
だから練習の間も、みんな楽しんで取り組むことができたと同時に、
たくさんのことを学ぶこともできました。合奏では、みんなが心をあわせることで、
曲がよりステキになることを感じ取ることができました。

運動遊びでは、できるようになるための努力や、
できたときの喜びを体感することができました。
そんなみんなが最後に踊った
「ありがとう」のダンスでは、
感謝の気持ちを全身で
表現することができました。
だからこそ会場のお家の方の心にも
グッとくるものがあったのではないでしょうか。
大きくなったことを喜び、
堂々とアピールできたばらぐみさん。
本当にすばらしかったです。最高でした!


十一月に水栽培をしたヒヤシンスもお部屋の中できれいに咲き、
お庭に植えたチューリップの球根からも、青々とした葉っぱが花壇に所狭しと
顔を出し始めるなど、至る所で春の息吹を感じられるようになりました。
そして、今年の春はばらぐみさんにとって今まで以上に心待ちにしていた
春なのは言うまでもありません。
三学期はランドセルや机の話で持ちきりでしたからね。
とは言うものの、いざ卒業が近づいてくると、小学校という新しい環境での生活に、
楽しみより不安のほうが大きくなってきたのも伝わってくるようになりました。
でも、きっとばらぐみさんなら大丈夫よ。
四月からいろんなことに頑張ってきたんだもん!
幼稚園での楽しかった数々の思い出を、大きな大きなパワーに変えて、
ステキな一年生になってください。


 

これは毎年三月に歌う讃美歌です。
ゆかり先生は素朴で優しさがあふれているこの讃美歌が大好きです。
この歌を歌いながら、いつも思います。
ステキな花を咲かせるバラやチューリップじゃなくていいんです。
小さなつくしんぼうがお日様に向かってのびていくように、
お友達も心をまっすぐにして、成長してほしいと。

さあ、ばらぐみさん、お別れのときがやってきました。
でも、悲しいお別れではありません。
嬉しい旅立ちのお別れなのです。
胸を張って「しらゆりっこ」らしく、
元気と笑顔いっぱいのピカピカの一年生になってください。
ずっと応援しています。