春―チューリップやもくれんなどのお花が満開になり、二〇一四年度がスタートしました。
 キラキラの笑顔で憧れの黄色いバッチを胸に、十二名のゆりぐみさんは喜びを全身で表わすお友達、嬉しいけれど控えめに喜びを味わうお友達など、それぞれの姿がありました。                                   
 
 
進級するという事は身体も心も大きくなり、一つお兄ちゃんお姉ちゃんになることです。みんなの嬉しい気持ちはとても感じたのですが、春は本当によく泣き「できな〜い」「〜して」「お友達が嫌な事する〜」の声が響き渡っていました。園生活のお約束も毎日の確認が必要で、クラスとしてやりたい事もなかなかできませんでした。そこで四月は、先生とお友達と一緒に考えたり、励ましたりしながら過ごしました。時にはお友達同士教えあいながら、少しずつ自分たちでできることも増えていきました。
 お友達との関わりが深くなってくると、次にでてくるのがケンカです。一緒に遊びたいからついつい起こってしまうケンカ。ケンカは決していけない事ではなく、相手の気持ちに気付いたり、相手の気持ちになって考えることができる機会でもあります。けれども自己主張が強いのがゆりぐみさんの時代。譲ることも、なかなか相手の話に耳を傾けることも、時には自分の思いを言葉にしてうまく伝えることもできず・・・でした。  
 けれども、六月の後半ぐらいから落ち着きはじめ、お友達を心配したり、困っていたら気にかけてあげたりする姿も見られるようになりました。ケンカをしても「ごめんね」が言えるようになりお互いの顔を見合わせて笑えるようになりました。今もお友達と仲良く遊ぶ方法を探し、学んでいるゆりぐみさんですが、ここを乗り越えたら本当に素敵なお兄さん、お姉さんになれるはず。先生もそう信じて、その日を楽しみに待っていま〜す。
絵本や図鑑を見るのが大好きなゆりぐみさん。中でも魚や虫などの生き物に興味津々です。
そんな中、五月に行った能登島水族館の親子遠足はとても楽しかったようで、六月・七月も絵本や図鑑を見ながら生き物の名前を覚えたり「これ、水族館で一緒にみたね」「遠足楽しかったよね〜」という声をたくさん聞きました。
また、園外保育に出かけた公園の草むらや幼稚園のお庭ではバッタやアリに夢中になりました。まだ小さいバッタですが、男の子も女の子も一生懸命見つけていました。始めは見ているだけで捕まえる事ができなかったお友達も、今では捕まえることができるようになり、この夏がますます楽しみですね。そして分からないことは図鑑で調べる!みんなで見て、「あっ、今日見た虫だ!」「こんな種類もいるよ」「ご飯は○○食べるんだって」などお互いの発見を発表し、日々たくさんの事を吸収しているゆりぐみのお友達です。みんなで図鑑を囲んで話しこんでいる後ろ姿は何とも言えない可愛さなんですよ♪
 
  最近お部屋でしりとりをしている姿をよく見るようになりました。どんな言葉を言うのかな〜と聞いていると「ショウリョウバッタ」「コバンザメ」「普通電車」「かくれくまのみ」「フランス」などなど(笑)。もちろん「いぬ」や「ねこ」といった言葉もでてくるのですが、お部屋の時間に覚えた言葉や、図鑑で知った言葉などが次から次へとでてくるから、聞いていてとても面白いのです。これをきっかけに少しずつ文字にも興味を持っていけたらいいなと思っています。

気が付けば一学期も終わりを迎え、太陽が眩しい夏がやってきました。そして明日は初めてのお泊まり会です。ドキドキしていると思いますが、大好きなお友達と一緒なのだから楽しいこと間違いなしですよ。お泊まり会をみんなで経験し、みんなで一つ大きくなり、素敵な夏を過ごしましょうね。