たまごぐみ二名とひよこぐみ六名で、通称“赤ちゃんのお部屋”の二〇一四年の歩みがスタートしました。

 昨年度からの進級ぐみさんはそのうち三名で、他の五名は新人さん。ということで、やはり四月のお玄関は泣き声の大合唱でした。送ってきてくださるお家の方も、泣く我が子の声を聞きながら、後ろ髪を引かれる思いでお仕事に向かわれたことと思います。そんなお友達が少しでも安心した気持ちになれるようにと、担任の先生は額に汗しながら抱っこやおんぶをしたり、いろいろ話しかけたりするなど、たくさんの愛情を注いでいました。
 その愛情はちゃんとお友達に届き、五月を迎える頃には、泣いて登園するお友達はいなくなりました。お部屋を覗いても、安心しきったお顔でそれぞれに好きな遊びを楽しむ姿も見られるようになり、小さくても「保育園は来るところ」だと思い、登園時もニコニコさんでやってくるようになりました。
 けれども、たまたま玄関にいたわたしがお家の方から抱っこして受け取ろうとしても「僕の先生じゃない〜」「違う〜」と言っているかのように泣かれることが(泣)。担任の先生じゃないと、不安のバロメーターは一気に上がってしまうのでしょう。どんなに可愛いと思っていても、長く一緒にいるお部屋の先生が抱っこすると、あっという間に涙さんが止まるということもたくさんありました。小さくても担任の先生がちゃんとわかっていて、信頼関係もしっかりと結ばれているんですよね。そして信頼しきっているからこそ、担任の先生に見守られながら保育園で元気に過ごせるのだと思います。
小さい時に泣いていたお友達も、幼稚園になると担任の先生じゃなくても泣いたりすることなくなります。年齢は低い間は、やはり毎日過ごす担任の先生の声・ぬくもり・笑顔などすべてが特別で、この上なく安心できるものなのでしょう。
 
園の一日は、朝の自由遊び→お部屋時間→給食→午睡→おやつ→降園準備→お迎えを待つ間の自由遊びという感じて流れています。
 お部屋の時間から降園準備までは、担任の先生と密に過ごしていますが、朝の自由遊びとお迎えを待つ時間は、幼稚園のお友達やいろいろな先生とも関わる事ができるのです。その時間では大きいクラスのお兄さん・お姉さんに遊んでもらったり、たくさんの刺激をもらったりしています。もちろん担任以外の先生ともこの時間でふれあうことができるので、最初は泣かれていたわたしも、今では少しは慣れてくれたようで、泣かれなくなりました。
 こんな風に白百合は、担任の先生はそれぞれにいますが、幼稚園・保育園の先生が力を合わせて、全部の子どもたちにありったけの愛情を注ぎ、十分に関わっているのが特徴の一つだと言えます。アットホーム的な小さい園だからこそできることだとも思っています。一人一人を大切にし、個性を大事にしながら、これからも保育を行っていきたいと思っています。

 泣き声が笑い声に変わったように、四月からの四ヶ月でたくさんの成長が見られた“赤ちゃんのお部屋”のお友達。一人ずつ赤ちゃんから卒業しつつあります。行動範囲も言葉も増え、ますます目が離せないひよこ&たまごさんなのでした。
 この夏も元気にお過ごししましょうね!