春にみんなで蒔いた種が、夏に綺麗な花を咲かせました。自分で蒔いた小さな一粒が花を咲かせた時にはとても感動し、みんなで喜びを分かち合いました。こうして夏の間にもたくさんの発見をしてパワーアップし、二学期をスタートさせたゆりぐみさんです。                 
 
 
九月のお部屋は、運動会に向けての活動が中心でした。ゆりぐみさんは恒例のパラバルーンで、ホールに広げると大歓声が起こりました。そこでまず先生が一人でしてみると「え?先生の所しか動いてないよ…」の声が。次に一人のお友だちを誘ってやってみました。やっぱり「え?膨らんでないよ…」とゆりぐみさん。そこで一人ずつ増やしてやっていくことにしました。そして十二人になった時、綺麗に揺れたり膨らんだりしたのです。その時の“これ!これ!”と言わんばかりの表情がやる気に満ちあふれ、何だか誇らしげに見えて嬉しくなった先生です。
 けれども、いざやってみると隊形移動をすると自分の場所が分からなくなったり、みんなのタイミングが合わないと、思うように膨らまなかったりと、幾度も壁にも直面しました。そんな時思い出すのは初めて十二人でした日のことです。
『一人はできない。二人ではできない。三人でもできない。でも、十二人ならできる!』でした。
 何度も挑戦していくうちに「みんなでする楽しさ」を感じることができたゆりぐみさん。そして少しずつ乗り越えていくことができました。
 迎えた本番では十二人で元気いっぱいな演技を披露することができ本当に素敵でした。

 秋の晴れた日は園庭でたくさん遊び、園外の公園や野菜の収穫にお出かけもしました。
 去年までも園外に行く事はありましたが、ゆりぐみさんになってからはお出かけの回数がとても増えました。今までは見送っていたのに、今度は見送られる側に。リンゴや大根・白菜の収穫では「お留守番しているお友達の分も」と大張り切りで収穫を楽しんでいました。
 また、小さいクラスのお友達も一緒に公園へでかけた時には「見てみて」と捕まえた虫を見せてあげたり、「先に使っていいよ」など、優しい言葉をかけてお世話している姿がありました。一学期はお友達と一緒に遊ぶ事が優先で、あまり見られなかった光景で、お兄さん・お姉さんになったなーと感動した先生です。
  十一月からお部屋の中で流行ったのが『しりとり』です。お当番さん活動の時、その日のお当番さんに「好きな文字は何ですか?」と言う質問から始まり、好きな文字を一つだけ言った後、その文字がつく言葉を発表していった事がきっかけで、今では毎日みんなで楽しんでいます。ある日しりとりの中でお友だちから「マントヒヒ」と言う言葉がでてきて、ま=マントヒヒがよく言われるようになりました。ふとみんなに「マントヒヒってなーんだ?」と聞くとシーンとなり、みんなの頭の上に?が。「どこでその言葉を覚えたの?」と思いながらも慌ててマントヒヒの絵を見せました。すると「あぁ〜猿の仲間ね」と納得をしていたゆりぐみさんです。この頃から文字にも興味を持ち始め、一つずつ文字を読んでみたり、しりとりで言えそうな言葉を探したりしながら、日々クラスのお友だちとの遊び繋がりを深めていっています。

 十二月に入り、幼稚園はクリスマス一色になりました。「サンタさんって、良い子の所には来てくれるんだよね」と言うと「うん!」と自分たちを指す可愛いゆりぐみさんです。いつも守ってくださるイエス様のお誕生日のお祝いに、クリスマス会では劇とピアニカ演奏をします。みんなで力を合わせて取り組みました。お楽しみに。

 楽しかった二学期も終わろうとしています。一学期よりお友達同士の関係が密になり、お友達と一緒にいろいろな事をする楽しさを知ったゆりぐみさん。来る二〇一四年はどんな成長が見られるのかと楽しみな先生です。