暖かい日差しに包まれ、色とりどりのチューリップや、真っ白なもくれんのお花が園庭に咲いた四月。たんぽぽぐみさんのワクワク、ドキドキな保育園生活がスタートしました。
 新しく入園したお友達は、大好きなお家の方と離れる時はとにかく寂しくて「ママ〜」と涙し、初めての保育園生活に大きな不安を感じ、先生のそばから離れずにいる姿が見られました。ひよこぐみさんから進級したお友達は、保育園には慣れているものの、過ごすお部屋や担任の先生が変わったこと、ホールの時間に参加するようになったこと。また、お昼寝をする場所も変わるなど、たくさんの変化にちょっぴり不安な気持ちになりながらも「たんぽぽぐみになった〜♪」と元気いっぱいでお過ごししていました。
 

四月頃のたんぽぽぐみさんのお部屋は、お友達が隣にいても、そんなことは全く気にせず、自分の世界に入りこみ、それぞれが自分のしたいことを楽しんでいる姿が多く見られました。けれども、お友達や先生と楽しい経験を重ねていくうちに、『お友達』という素敵な存在に気づき、お友達のやっている遊びにも興味を持つようになり、お友達との関わりも増えていきました。
 お友達との関わりが増えると、今まで以上に園生活が楽しくなったたんぽぽぐみさん。その分遊びの中でのトラブルも発生するようになりました。さっきまで仲良く遊んでいたのに、次の瞬間にはおもちゃの取り合いが始まっていることがよくありました。「貸して」「いいよ」のお言葉を上手に使えないため、お友達が使っているおもちゃを横から取ってしまうこと。「貸して」と言ってもお友達が貸してくれないことに腹をたて、手を出てお友達を泣かせてしまうこと。また、お友達を泣かしてしまってもなかなか「ごめんね」が言えずにいることなど、毎日小さな事件が発生していました。その都度相手のお友達の気持ちを考えることや、お友達と仲良く遊ぶためにはいろいろなお約束があることなどを、先生と一緒に考える機会を繰り返し持ちました。今では悪いこと、良いことの区別も少しずつできるようになり、トラブルの発生も随分減りました。その分お友達との会話が増え、笑い声があちらからもこちらからも聞こえてくるようになった、元気いっぱいのたんぽぽぐみさんです。
たんぽぽぐみさんはお外遊びが大好きで、一学期の間は、晴れている日にはお日様の下でたくさんお遊びすることができました。
 四月から五月にかけて、園庭の花壇には赤色、白色、黄色、ピンク色といった色とりどりのチューリップの観察をしました。あまりにも綺麗に咲いているチューリップを前に「さ〜い〜た〜♪」と歌い出すお友達もいました。
 五月の終わり頃には、ばらぐみさんが園庭に野菜の苗を植えました。たんぽぽぐみさんもお外に出るたび観察に行きました。はじめは葉っぱだけだった苗も、日に日にお花や実をつけていき、その変化にお友達も興味津々。なす、トマト、キュウリ、枝豆などが成長し、お友達からは「ここになすびさんの赤ちゃんいるよ!」と教えてくれるお友達や、「あっ!」と指を差しながら目をまんまるにさせているお友達もいました。また、なすびの苗に顔を近づけながら「なすびさんあったね〜。」「ほんとだ〜!」「すごいね〜」と、お友達同士顔を寄せ合って観察を楽しむお友達の可愛い姿には思わず笑みがこぼれました。お友達から本当に笑顔やパワーをいっぱいもらっている毎日です。これからもいろんな経験をしていく中で、心も体も大きくなっていけるといいなと思っいる先生です。

 いよいよ暑い夏がやってきます。夏の暑さに負けず、お友達や先生と一緒に毎日元気いっぱいに、楽しくお過ごししましょうね!