優しい風が吹き、暖かな光が降りそそいだ四月。始業式の朝、新しい黄色のバッチを胸につけちょっぴり緊張気味のお友達。お部屋も変わり、窓から見せる景色も変わりました。身支度をしながら「お部屋まで遠くなったね」と顔を見合わせてお話。新鮮な驚きの中に、進級した喜びがあふれていました。
 
 一学期はお外でたくさん遊び、いろいろな発見をしました。お友達と一緒に、広い園庭で鬼ごっこをしたりおままごとをしたり、時には「先生もおいで」と一緒にかくれんぼをしたり、滑り台をしたりしました。「見ててね」の声の先にはジャングルジムの一番上で手を振るお友達。鉄棒の前回りができるようになったお友達。お友達ができるようになり「一緒にしてみたら、できるようになった!」とゆりぐみになった誇らしさと自信にあふれていました。
 また、赤・白・黄色に咲くチューリップにうっとりし、卵からおたまじゃくしになり足が生えてビックリ。お花の種蒔きをして数日…芽が出て大喜び。お庭でだんご虫やミミズ、カエルやカタツムリなどを見つけて触って観察して、幼虫がカブト虫になった時には大興奮。図鑑でどんな種類か調べたりしながら、お友達と一緒にたくさんの発見をしました。雨上がりの砂遊びでは、いつもと違う砂の感触・色に気が付き「冷たい!何で?」「すごい!硬いお団子ができるよ」と、みんなでお団子を作り開始。お皿にのせて葉っぱや乾いた砂で飾り付け。大きなお皿で型をとって二段のケーキも作りました。もちろん周りにはお団子を飾って。こんな風に何事にも興味津々のゆりぐみさんの姿が見られました。

                                     
 五月からは新しく二名のお友達が仲間入り、さらにパワーアップしたゆりぐみさん。お部屋では色や形について考えながらゲームや製作をしました。丸・三角・四角を繋いでお家やお魚、車やカタツムリなどを作りました。作った物は絵の具で色を塗ります。自分で黄スモック着て、絵の具の準備をして…。最終的には絵の具の色を混ぜて何色ができるか実験をしたり、画用紙いっぱいにたくさんの色が塗ってあったりと言うこともありますが、それぞれの自分らしさがだんだんでてきて、作品を並べるとおもしろいのです。

 
六月は時の記念日を機に時計を作り、お部屋の中で数字が登場しました。ゆりぐみさん全員で何人?や女の子は何人?今日は何日?時計の針はどこの数字を指しているなど、数や数字が身近なものとなり、「長い針が六だから、ホールの時間が始まるよ」と、お友達から教えてくれる事もあるようになったお部屋です。
 四月の頃は、お互いの意見が食い違い、お友達同士でトラブルになることがよくあり、たくさん泣いていたゆりぐみさん。それが今では少しずつですが、仲良く遊ぶ方法を見つけたり、譲ったり、譲られたりしながら、相手の気持ちを考えてあげられるようになり、お部屋の中も笑顔でいっぱいになりました。
 
 気がつけば一学期も終わりを迎え、日差しが眩しい夏の到来。七月の終わりにはゆりぐみさんにとって初めてのお泊まり会がありますね。楽しみな気持ちとちょっぴり不安もあるかと思いますが、大丈夫です。元気いっぱいのゆりぐみさん。大好きなお友達が一緒だと楽しさは二倍になるからです。みんなで素敵な夏をお過ごししましょうね。