幼稚園のお庭に出ると「小さいつくし、みつけた!」「チューリップの芽が出てきたよ〜」とのお声が聞かれるようになりました。

 3学期を迎え、嬉しい事がありました。それは一月に二人、二月に一人とばらぐみさんにお友達が増えたことです。自由遊びの時間に制服かけやお道具箱の二十二名のお名前を見て、笑い合っている姿からも、嬉しさが伝わってきました。

 一月中旬に、ばらぐみさんがお店屋さんに扮し、小さいお友達がお客さんになって、買い物遊びを楽しむ「お店屋さんごっこ」を行いました。ばらぐみさんは、お店が開店する少し前からいろいろな準備を行いました。その一つにお寿司屋さんのお寿司を製作しました。色鉛筆でネタを書き、ハサミで切ってご飯の上にのせました。「卵には海苔をつけよう」「わさびは黄緑で描いてみよう」と色々なアイディアが出てきました。お店屋さん当日は、お店屋さんになりきり、自分たちで商品を並べ「いらっしゃいませ〜」と大きなお声でお客さんを呼び込んでいました。気がつくと、同じお店のお友達と相談しながら役割分担をしたり、店番をしながら順番に買い物に行ったり、色々な事を自分たちで考えて進めている姿がありました。その素敵なお姿が本当に頼もしく思えた先生です。

  2月は発表会に向けての取り組みが中心となりました。2学期から始めた縄跳び。自分の縄跳びで跳んだり、体育教室の中で大縄跳びにも挑戦してきました。「一人で跳べるようになった!」「次はお友達と!」と、少しずつ人数が増えていき、何人ものお友達と跳べるようになった時は大喜び。他にも「飛び箱したい」「フラフープがいい」と言う意見もでたので、自分がしたい運動遊びを発表することにしました。自由遊びの時間に自分の種目を一生懸命している姿、お友達と互いに教え合っている姿を何度か見ました。やりたい気持ちが増え、できることが増え、当日を楽しみにしている様子に、嬉しくなった先生でした。
 
発表会本番では運動遊びを楽しみ、合奏ではみんなでお心を一つにして綺麗に演奏する事ができました。みんなの大きくなった姿を見て、元気いっぱいの笑顔があふれる楽しい時間になりました。そして最後に歌った♪思い出のアルバム。歌詞をみんなで考えている時は、この一年のあんなことやこんなことの話が止まりませんでした。日々の楽しかった思いと同時に、ちょっぴり淋しさがこみ上げてきた歌でした。
 気がつけば三月です。

 お部屋では卒業に向けての準備が進められました。お別れを感じてか、みんなで一緒に遊ぶ姿が前にも増して多く見られるようになりました。小さいクラスやホールなど、園全体を使って遊んでいた三月のばらぐみのお友達でした。
 卒業式を迎える準備が始まると、卒業の言葉や歌に涙するお友達もいました。けれども卒業式の準備で名前を呼ばれると、大きな声で返事をして、背筋をピンと伸ばし、前を見つめて歩いてくる姿に、大きく成長した喜びを感じました。
 今年は五つの小学校へ分かれるお友達。ステキな笑顔でたくさんのお友達を作り、明るい未来へ羽ばたいてください。そして白百合っ子らしく頑張って下さい。大好きなみんなのこと、先生はずっと応援しています。