赤・白・黄色のかわいいチューリップ、大きくて綺麗なモクレンのお花やたくさんの春のお花と共に、新しいお友達3人を加えて、新生ゆりぐみがスタートしました。ピンク色のバッチから黄色いバッチへと変わり、さらに靴箱やお部屋も変わってニコニコ♪「黄色いバッチになった〜!」「ゆりぐみさんのお部屋だ〜!」と進級したことに大喜びで、元気いっぱい!ゆりぐみ生活がスタートしたのでした。
                                     
四月。ゆりぐみさんになった!と言っても、ついこの間まではすみれぐみさん。「先生〜!○○ちゃんが嫌な事した〜(泣)」「先生〜!○○くんがダーメーよ!って言った〜(泣)」と涙を流すことがありました。その都度お友達同士お顔を合わせながら「お友達が泣いてたら悲しいね。」「どうしたらお友達と仲良く遊べるかな?」と一緒に考えながら、繰り返しお話をしていきました。五月を迎える頃にはトラブルがあるとお友達同士で話し合ったり、周りにいるお友達が「ごめんねって言ったらいいんじゃない?」とアドバイスをしてあげたり。自分の事だけではなく、お友達の気持ちを考えながらお話をする姿がたくさんみられるようになっていきました。この頃から、小さいお友達を抱っこしてあげたり、ズックを履かせてあげたりと、ばらぐみさんの真似をしながら、ゆりぐみさんなりに一生懸命小さいお友達のお世話をする姿もみられるようになり、「素敵なお兄さん・お姉さんになったな〜」と嬉しく思った智美先生でした。



そんなある日、お外遊びを楽しんでいると、何やら発見したゆりぐみさん。「先生〜!ちょっときて〜!みつけたよ〜!」という大きな声にゆりぐみさんのお友達大集合!「何なに〜?」とのぞいてみると、そこにはお顔を出していないカタツムリがいました。「元気ないの…?」「死んじゃった…?」と心配そうに小さなカタツムリを見つめるお友達。そこで「ゆりぐみさんのお部屋で、カタツムリのお世話をしてみよう!」と、虫かごの中にカタツムリを入れて観察が始まりました。殻の中に入ったカタツムリは、あじさいの葉っぱをあげても、お水をあげてもなかなか顔を出してくれません。「まだかな〜まだかな〜」と休む間もなく心配そうに観察を続けていきました。するとついににょき〜っと目玉が出てきたのです!「でてきた〜!」「歩いてるよ〜!」「あじさいの葉っぱ食べてる〜!」と大喜び。それからというもの、ゆりぐみさんの毎朝の日課はカタツムリ観察。『ツムツムちゃん』というお名前もつけて、朝は「ツムツムちゃんおはよう」お昼寝の前には「ツムツムちゃんおやすみ」お帰りの前には「ツムツムちゃん バイバ〜イ」と1日を通して、ツムツムちゃんにたくさん話しかけたり、観察をして楽しんだのでした。
 こうして大切に観察をしたカタツムリのツムツムちゃんともお別れの日がやってきました。「お家に帰れなかったらかわいそうだね。だからカタツムリの大好きな雨が降った日に、お外に逃がしてあげてもいいかな?」とお話をすると「いいよ!」「ツムツムちゃんのお母さん、待ってるかもしれんね!」と優しいお言葉が次々と飛び交ったのでした。お外へ逃がしてあげた後も「ツムツムちゃん、お家帰れたかな?」とまるでツムツムちゃんのお兄さん・お姉さんになったように心配していたゆりぐみさんです。小さな命を大切にする、素敵な姿をたくさん見ることができた出来事でした。
 そして1学期最後の締めくくりといえば…ゆりぐみさんにとって初めてのお泊まり会!ちょっぴり心配なお気持ちもあるようですが、「お泊まり会ってね〜…楽しいことがいっぱいあるんだよ〜!」とお話をすると「早くお泊まり会した〜い!」とウキウキのゆりぐみさんです。ドキドキ、わくわくのお泊まり会ーみんなのキラキラした笑顔がたくさんみられるといいなぁ〜と思っている智美先生であります。