「書斎から」
 
園長 釜土達雄
                              
 
羽咋白百合幼稚園の園庭前の駐車場。そこに小さな看板が掲げられています。
 『認定こども園 羽咋白百合幼稚園』
 「認定こども園」。なんだかご存じですか?
 羽咋白百合幼稚園に入園できる子供達は、ばら・ゆり・すみれの3クラスと、未満児のひよこ・たまごの2クラス。合計5クラスです。さすがに0歳児の子供達はいないのですが、おおむね2歳から入園できる事になっていますから、学年的には1歳児の子供達がいます。
 ところが、幼稚園に入園できる年齢は法律で定まっていて、それは「満三歳」。それにもかかわらず羽咋白百合幼稚園では満三歳に満たない子供達、未満児保育を行っています。
 違法行為を行っているのではありません。こっそり隠れてやっているのではありません。「未満児もちゃんと保育の出来る幼稚園だと公に認められ、許可も受けていますよ」という看板を掲げています。それが『認定こども園 羽咋白百合幼稚園』という看板なのです。
 認定こども園の制度が始まったのは、二〇〇七年四月の事でした。幼稚園と保育園の両方の制度を併せ持つ制度が認定こども園です。幼稚園でも保育園のように、保育園でも幼稚園のように、同じように保育が出来る画期的な制度です。けれども、幼稚園にとっては保育園部分の、保育園にとっては幼稚園部分の、補助制度がないままスタートしたために、全国的に希望する園は大変少なかったのです。
 羽咋白百合幼稚園は、未満児入園を「おおむね2歳から」としています。けれどびっくりされるかも知れませんが、石川県の羽咋白百合幼稚園に対する認定こども園の認定は「施設的にも、保育の実力としても、0歳児からの保育が出来る」とう認定なのです。羽咋白百合幼稚園が決断すれば0歳児からの保育が出来るのです。
 決断できなかったのには理由があります。一つは補助制度がないこと。もう一つは、未満児保育施設などの老朽化が進んでいて、整備が必要であること。わたしたちの限界でした。
 ところが、今年度から画期的な事が始まりました。認定こども園に対してちゃんとした補助を始めようという事になったのです。そればかりではありません。施設の整備をちゃんと行う事によって、0歳児からの保育も出来るようにしよう。そのような制度が始まったのです。
 なんと嬉しい事でしょう。羽咋市はその制度を使って、認定こども園を支援してくださる事になりました。本当に嬉しい事です。感謝です。
 来年度、いくつかの工事をいたします。その時にはまたお知らせしますが、未満児保育を充実させる工事です。ご不便をおかけしますが、よろしくお願いします。