2学期最後に行われたクリスマス会ではいつもと違う雰囲気にドキドキのひよこぐみさん。たくさんのお家の方を目の前にすると、もう恥ずかしくて名前を呼ばれてもお返事せずにモジモジして座っているお友達や、ダンスの曲が流れていても座ってジッとお友達の踊る姿を見ているお友達もいました。けれども、それがありのままのひよこぐみさんの姿でした。

そして、楽しかった冬休みを終えて迎えた二○一○年一月。幼稚園ではカルタ遊びや羽根つき、コマ回しなどのお正月遊びをしました。中でも、お友だちはカルタ遊びが大〜好き。カルタの準備をしているとみんなもお母さんお座りをしてカルタを取るの準備。先生が読み札を読むと、どこにあるのかジ〜ッとみんなカルタとにらめっこ。そして見つけると「あった!」と嬉しそうにカルタを取るお友達。またまだ小さいたまごぐみさんのお友達が見付けられずにいると「これ!これ!」とカルタを指さして教えるひよこぐみのお友達の姿も見られました。そんな姿を見て、いつの間にか思いやりの心も少しずつ育っているんだなぁ〜と心が温かくなった先生達なのでした。


二月には、みんなの大きくなった姿をお家の人に見ていただく発表会がありました。ひよこぐみさんは、お部屋の時間に読んでいた絵本「とんとんとめてくださいな」がとってもお気に入り。そこでこの絵本を劇遊びができるようにアレンジして、みんな笑顔で楽しく取り組めることができるかな〜と思いながらやってみることにしました。先生の気持ちがみんなに届いたようで、ニコニコ笑顔でそれぞれの役を喜んで表現するひよこぐみのお友達の姿が見られ、発表会に向けて楽しみながら準備を進めることができました。
そして迎えた発表会本番。クリスマス会のこともあったので、内心「大丈夫かな…」と心配はありました。しかしその心配はオープニングの元気い〜っぱいの♪ともだち賛歌の歌声と共に吹き飛びました。続くダンス「石川サンバ」では、大勢のお家の方を目の前にしても、可愛くそして堂々と踊ってくれました。劇遊び「とんとんとめてくださいな」では、マイクに向かって「とんとんとめてくださいな!」と大きな声で台詞を言ったり、お名前を呼ばれると元気よくお返事をして、上手にクッキングをしてくれたりと、みんなの成長をアピールすることができました。また一歩大きく踏み出したみんなの姿を見て、嬉しくて思わず2人でガッツポーズをした“よしよしコンビ(芳恵と佳子)”の先生なのでした。
発表会が終わり、三月に入ってから新しくたまごぐみのお友達が仲間入りし、ひよこぐみのお部屋は、前にも増して元気い〜っぱいの笑い声が聞こえてきました。ひよこぐみさんも、小さいながらお兄さん・お姉さん意識も高まり、たまごぐみさんがママに会いたくなって泣いていると「いい子、いい子。」と優しく頭をなでてくれたり、お遊びの時には「どうぞ!」とおもちゃを持ってきて、一緒に遊ぶ姿が見られるようになりました。けれども、お友達が増えた分、おもちゃの取り合いなど、まだまだケンカが絶えないひよこぐみさんですが、お友達との関わりが増えた分また思いやりの心が育っているのも確かです。これからもどんどん色々な経験を積み重ねてステキな心がどんどん花開くように願っています。