白百合幼稚園では、毎日「ホールの時間」という幼稚園のお友達が全員で過ごす時間があります。六歳から二歳までという年令の差がある子ども達に保育を展開することは、クラスの時間の保育よりも大変なことがたくさんあります。ばらぐみさんレベルのお話しやゲームでは小さいクラスのお友達が楽しめない。その逆に、小さいクラスのお友達中心の活動では、大きいクラスの子ども達がなんだか物足りなさを感じてしまう…というわけで、先生も試行錯誤しながら、ホールの時間を組み立てています。
昨年から白百合幼稚園の先生になった四人の先生も、昨年一年は頭を抱えている姿をよく見かけました。「どうしよう…何をしたらみんなが楽しいでくれるのか…」とか、楽しめる!と思って展開したけれど、思った以上に子ども達がのってくれなかったことなど、いろいろなエピソードがありました。それが一年経つとどうでしょう。保育計画に沿った内容はもちろん、その日に起こったサプライズの事も取り上げて、先生自身も楽しみながらホールの時間を過ごせるようになりました。


 そんな白百合幼稚園のホールの時間をぜひ見学したいと、四月の終わりに、富山の幼稚園と保育園から、三日間に分かれて計十二名の先生方が来園しました。なぜ富山の?と思われると思いますが、この二園は、この春から白百合幼稚園の園長である釜土先生が、副理事やチャプレンをすることになって、いわば白百合とは仲間の園になることになった幼稚園と保育園なのでした。その園でもホールの時間をすることになったのですが、言葉で説明するより「百聞は一見にしかす」ということで、わざわざ富山から山越えをしていらっしゃったというわけです。

子ども達の表情や、年令の違う子ども達との保育の展開など、いろいろ学ばれ、今はそれぞれの園で、その園らしいホールの時間を展開していることでしょう。(けれども、子ども達の心をがっちりつかむ先生の表現力の豊かさは、たぶん、いや絶対白百合が一番だと思っています!うふふ)
 白百合幼稚園でなされている保育が、千里浜保育所で。そして、お隣の富山の幼稚園や保育園でも、子ども達の成長を願ってなされていることが、嬉しくもあります。
 白百合幼稚園も、まだまだこれからです。保育の奥の深さを痛感しつつ、向上していく幼稚園でありたいです。