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Dぐみのお部屋から

担任 堂脇真規子



 秋から冬へ、移り変わる季節。それと共に、お庭からお部屋より、お部屋からお庭を眺めることが多くなってきましたね。
 ジャンバーや長ぐつの季節がやってきました。雨天に関わらず、はきやすいこともあるのでしょう。長ぐつ大好きが多いDぐみさん。嬉しそうにはいての登園です。
 そして、寒くなるにつれて、ジャンバーやコートを着てくるようになりました。「かわいい?」「かっこいい?」と、聞いたりしていましたね。そのジャンバー等は、自分で脱ぎます。Dぐみさんにとっては、思ったより難しかったり。それでも、自分で!と脱いでいます。次に、名札のついたコートかけへ。自分の印のシールと名前を探します。見つけて「あった!」と嬉しそう。そして、ジャンバーの首の所のかけひもを手に、何度もチャレンジして自分でかけるのでした。寒くなってきて必然的に増えた身の回りのこと。毎日のほんの一コマ。持ち物をかたづけるということは、特別なことではありません。でも、Dぐみさん。ひととおり終わった後は何だか満足そうなのでした。 
 そして十二月のある日。まず、ホールに赤いろうそくが4本立ったアドベントクランツが飾られました。クリスマス前の4週間は、待降節。ホールの時間には、ろうそくに灯りが灯されました。「何だろう?」と、視線は釘付けです。次にクリスマスまでの日々のカウントダウン、アドベントカレンダーが登場。毎日一つずつ開けられていきます。こちらも「何だろう?」。そしてホールと玄関には、大きなクリスマスツリーがやって来ました。Dぐみさんの背丈よりずっと大きい、見たことのないツリーです。「何だろう?」。
 「何だろう?」と見上げてきたアドベントクランツ、アドベントカレンダー、クリスマスツリー。それぞれの名前を、お友だちと一緒に言ってみるうちに、覚えていきます。去年も過ごしたはずのクリスマス。でも今年はお友だちと一緒に過ごす七尾幼稚園でのクリスマス。それはDぐみさんにとって不思議な気持ち、発見で満ちています。
 お部屋にもアドベントカレンダーが飾られました。日々の扉は、一日「ひとつずつ」。トン、トン、トンと、扉をノックするまね。それまではあちこちに注がれていた視線は、小さな扉に集中。思わず笑みがこぼれます。お心が一つになる一瞬です。
 イエスさまのお誕生をお祝いするクリスマスを迎えるお支度の一つとして、お家の方へのプレゼントを贈る相談をしました。プレゼントを受ける喜びだけではなく、贈る人のことを考え、贈る喜びを。空き箱を利用して、大事なお手紙を入れるレターケースに。模様を描いたり、のりではったり…。大好きなお家の方の事を思って小さい手は動いています。
 また、すず、タンブリン、カスタネット等の楽器を使って♪クリスマスのかねが♪の楽器遊びも日々楽しんでいます。「わたし、すず!」「タンブリンしたい!」等々、やってみたい気持ちがいっぱいのDぐみさん。♪クリスマスのかねが、カンカンカン…♪お歌に合わせリズムをきざみます。あれあれ、ずっと鳴らし続けているような(笑)。今は、自分で音を作り出していることが楽しくてたまらない様子です。でもそんな中、すべての音が合う瞬間、自然に笑みがこぼれます。ここでもお心が一つに。

 出来ることが一つずつ積み重なってきた日々。そして、不思議なことが一杯だったクリスマスまでの日々。一緒に過ごしてきたお友だちと共に、その日を楽しい気持ちで迎えたいと思います。  
(2011年12月16日 七尾幼稚園 Dぐみのお部屋から)

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