直線上に配置

Dぐみのお部屋から

担任 堂脇真規子



 幼稚園の玄関に鈴虫の声が聞こえ、始まった2学期。暑い日が続いたり、台風の影響で急に気温が下がったり。でも、季節は確実に夏から秋へと移り変わっていきます。

 心地よい水の感触に出会う絶好の機会の手洗い場では、勢いのよい水の音にTシャツが濡れていることもありましたね。そこで夏期特別保育では、水着に着替えて園庭で思い切り水遊びを楽しむことに。水着の入ったカバンを「みて!」と、嬉しそう。今まで着替えといえば、月に一度の身体測定。最初は、どうすればいいの?と、立ちつくしていたり、汗で脱ぎにくくて「できない!」だったり。でも「これでいい?」と、少しずつ自分の手で。できた事を褒められるうちに、『自分で』の気持ちが盛り上がってきました。その後の先日の9月の身体測定でも、やる気は十分。これも夏の間のよい経験となりました。
 そして、思い切り水遊びへ…だったのですが、水でぬれた砂の上を歩くだけでも、不思議な感触だった様子です。金魚すくい遊びや、しゃぼん玉もまたいつもと違った様子で楽しかったですね。 
 8月には、『夕涼み会』もありました。ホールにはステージが登場し、カラオケ大会ではステージの上にあがったり。マイクの前に出てくることだけでも大冒険でした。色とりどりのちょうちんの下、お家の方、お友だちと、夜の幼稚園を楽しみましたね。
 大きいクラスのお友だちと一緒に過ごした夏を経て、いよいよ二学期となりました。

 9月には敬老の日によせて、おじいちゃんおばあちゃんへのプレゼントも作りました。手遊びでよく作って遊んだ「ジュース、あげよう!」と、ご相談。季節のぶどうジュースに見立てた小物入れに。丸い形を組み合わせて貼りました。「ありがとう」の言葉と共にプレゼントしましたね。 
 そして、お部屋、ホール、園庭では、『うんどうかいごっこ』が始まりました。赤白の帽子を頭にして、大きいクラスのお友だちの後について、ピッピーという笛の音に合わせて歩きます。もちろん、列に並ぶことや、大きいクラスの歩く速さについていくことは、簡単ではありません。でも、後で模倣して遊ぶDぐみさんを見ていると、お心の中では楽しい気持ちが日々膨らんでいるようです。
 Dぐみのお部屋で最初に楽しんだのは『かけっこ』。まずお部屋で長イスに座って、お名前を呼ばれるまで待ちます。「○○ちゃん」「はーい!」お返事の後は、立って前に並んでいきます。「よーい、ドン!」の笛の合図でゴールめざして走ります。名前を呼んで立つ、ことから始まり、合図で走ること。勝手に走ってはいけません。それだけでも、Dぐみさんにはなかなか難しいこと。今は、『みんなで一緒にすると楽しい!』、この気持ちを、いろいろな場面でたくさん実感して欲しいと思っています。
 Cぐみさんと一緒に、今度は園庭でするダンスも相談しました。ポンポンを両手に持って踊ります。手を振っているだけでも楽しそうです。
 夏の間一緒に過ごし、気づいた『お友だち』の存在。「じぶんで」の気持ちと、「お友だちと一緒に」の気持ち。日々の遊びの中にこそ大事なことが、たくさんあります。うんどうかいごっこを通して、また一つ成長を感じることができますように。       
(2011年9月30日 七尾幼稚園 Dぐみのお部屋から)

トップ アイコン今月のトップページへもどる

直線上に配置