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「サポーターに支えられて」



 副園長 釜土蘭子

   
ワールドカップ、日本女子初優勝!
 
 私は後半戦から見始めましたが、本当にきびしい試合で、これは負けちゃうかなと思ったことが何度も何度もありました。何せ身体の大きさが違う。白い壁がたちはだかっているような試合展開。走って走って、粘って粘っての勝利。本当にすばらしかったですね。

 このワールドカップでいつも試合が終わると、なでしこジャパンの選手たちは、「To Our Friends Around the World, Thank you for Your Support (世界中の友人たちへ、サポートをありがとう)」と書かれた幕をかかげていましたね。

 東日本大震災への世界からの支援への感謝。
 あの大震災の時、世界中から日本への支援があったことは本当に感動でした。日本が孤立した存在ではない、それは本当に力強いこと。
 まだまだ震災からの復興はこれから、という状況のようですが、日本人としての感謝を世界に発信するのに、これほどの場所はない、と多くの日本人が思ったことでしょう。
 
 「サポートをありがとう。」

 すてきな言葉ですね。


 また、優勝決定後のインタビューでは、多くの選手達が、自分を支えてくれた人々への感謝の言葉を口にしていました。いろいろな事情があり、サッカーが続けられないかもしれないと思った選手もいたということが報じられていた事もあり、よけいに感謝の言葉に感動してしまいました。
世界一、優勝、という偉大な事を達成するためには、大きな、小さな、いろいろなサポートがあったはず。当たり前ですが、それもまた感動の一言一言でした。


 幼稚園はもうすぐ一学期が終わります。

 玄関ではカブトムシが動き始めました。春には幼虫だった、カブトムシ。ついに成虫になったのです。まだサナギのものもいるので、飼育ケースの中はそっとしておかないといけません。それに、暑かったり周りが騒がしかったりすると、土の中にひっこんでしまいます。まだ「カブトムシ、みたーい」といいながらもみられない子もいます。これから、です。さわってみたり、エサをあげたり、木に登らせてみたり・・・。目をキラキラさせながら見つめる子供達の姿が、夏の間みられることでしょう。


 その横にはまだオタマジャクシがいます。春に卵をさわってみた子供達。卵からオタマジャクシが出て、そして大きくなって、足が出て、しっぽがなくなって、カエルになって・・・。カエルをお庭に放してあげるという時は大騒ぎ。けれども次々にカエルになった中で、なかなかヘンシン出来ないオタマジャクシもまだまだいます。正直に言いますと、これからカエルになるのは難しいかと思うのです。いまだにオタマジャクシなのは、ちょっとお体の弱いもの達。エサをあげながら、大きくなるのを待っています。一匹でも2匹でもカエルになることができれば、子供達は大喜びでしょう。

  少し前には「アオムシガさなぎになってチョウチョになる!」を実感できた、モンシロチョウのヘンシン。「キャベツの中から青虫でたよ〜」のお歌がほんとうなんだと実感の子供達。残念ながら寄生虫がついてしまったものが多く、モンシロチョウになったのはわずかでしたが・・・。
 
 今はアゲハチョウのサナギがチョウチョになる日をまっています。小さな小さな卵から、小さな黒い幼虫が出てきて、いつの間にか緑色になって、しばらくしたら、さなぎになって・・・。うまく、たくさんの子供達がみることができる日にチョウチョになってくれるといいなぁと願っています。

 これらの生き物、元をただせばいろんな方が幼稚園の子供達に見せてあげたいと持ってきてくれた物。
 春にバケツいっぱいカエルの卵を持ってきてくださった方がいます。
 アゲハチョウの卵を送って来てくださった方がいて、その為のエサになるゆずの葉を持ってきてくださった方がいて、ようやく見せてあげられる、アゲハチョウの大変身。
 カブトムシの幼虫の一部は、去年の秋にいただいたもの。

 「子供達に見せてあげたい」
 「子供達が喜ぶに違いない」

 そんな思いで、いろいろな方が持ってきてくださるのです。
 過去には、カメとかタツノオトシゴとか変わったものが幼稚園に登場したこともありました。
 「バナナの花」が幼稚園の玄関に飾られたこともありました。

  
 先日は、ブルーベリー収穫にでかけました。食べ放題、とり放題というブルーベリー園。卒業生のおじいちゃんのご招待です。子供達が嬉しそうに楽しそうにしているのを見るのが、嬉しそうな楽しそうなおじいちゃん。子供達がとって食べても大丈夫なように、栽培をしていてくれます。
 生のブルーベリーを食べるのは初めてという子もいるのですが、少し食べるとすぐにそのおいしさに納得。いっぱい食べたりいっぱいとったり。暑い中ですがとても楽しい収穫です。
 暑さを心配して、休憩する所や飲み物まで準備して待っていてくださった、ブルーベリー園の方々。今年は特に春にいちごがりに行くことができなかったこともあり、いっそう意義深かったブルーベリー収穫でした。


 
 よさこいの時には、いつも卒業生のお母さんが、Aぐみさんの髪の毛を整える為に登場します。女の子の髪に飾る為に、オレンジ色のリボンを作って来てくれました。また髪をまとめる為のゴムは、別の卒業生のお母さんからいただいたもの、とか。
 そうそう、そもそも今回リボンにヘンシンしたオレンジ色の布も、ずっと前の卒業生のお父さんからいただいたもの。幼稚園に持っていったら、何かに使えるんじゃないかな?そんなふうに考えてもらえるのはありがたいことです。

 不定期にお菓子の空き箱を持ってきてくださる方もいます。子供たちは大喜びです。

 たなばたさまの会の時に、幼稚園の玄関とホールに飾られた、大きな竹。毎年、いろいろな保護者の方が山から切って持ってきてくださいます。
 クリスマスツリーも、卒業生の保護者。

保護者の方が、保護者OBの方がいろいろ考えてくださいます。
 行事の時には自然に進行やおかたづけのお手伝いがすすみます。


 七尾幼稚園はサポーターに恵まれた幼稚園です。

 「幼稚園の子供達みんなのために」
 

 そんなサポーターに心から感謝です。
(2011年7月20日 七尾幼稚園園だより巻頭言)

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