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Dぐみのお部屋から

担任 堂脇真規子



 北陸もいよいよ梅雨あけとなり、天気のよい日が続く今日この頃です。
 のどが乾くと、給茶器にやってくるDぐみさん。自分でコップをとり、お茶をゴクゴク。時にはレバーを押してお茶を出すことが楽しくなって、何度も押しに行ったり、コップのお茶がなみなみだったり(笑)。お茶を飲むという何気ないことですが、お家では誰かの手を借りることを『自分でする』ことが楽しいのでしょうね。そばで見ている大きいクラスのお友だちに、ご指導(!)を受けながら覚えている所です。
 その少し前は、雨の多い『梅雨』という季節でした。外にあるもの全てに降り注ぐ雨。ある日は、降る雨をクレヨンで描いて遊びました。ポツポツ、ザーザー。描き方も音も、一人ひとり違う雨でしたね。
 Dぐみさんの窓から見える雨の景色。その先には、あじさいや野菜のプランターが見えます。「おみず、のんでるよ」「おいしいって」。恵みの雨を受けて、あじさいは葉が茂っているだけではなくお花を咲かせました。 そして、野菜にも白や紫のお花が。それが段々育っていき、とうとうトマトやなすに変身です。先日のホールの時間には、みんなが見ている前でトマトを収穫しました。その後全員で口に。いつもはあまり好きではない様子の子もアーンと大きいお口を開けて待っています。少しずつでしたが大満足のお顔。完熟トマトのおいしさを実感しましたね。
                   
 大きくなったらあたり前のようなことでも、今は、一つひとつが不思議でワクワクするようなこと。たなばたさまの会へ向けてお部屋では、身近なことから遠い世界を感じて楽しみました。
 “朝”になって、“夜”が来る。“朝”は明るいけれど、“夜”は暗い。“夜”の空には“お星さま”が見える。“朝”“昼”には、見えない“お星さま”や“お月さま”。『どこにいったのかな』『ねているのかな?』と、いろいろ考えます。当たり前のようなことでも、Dぐみさんにはとても不思議なこと。去年も同じように夜空を仰げば、そこにあった“星”。でもDぐみさんの今年は、また違って見えたのでは、と思います。今年は残念ながら七夕の日の天気は良くなかったのですが、この時期にお家で一緒に夜空を見上げたという素敵なお話をよくお聞きしました。何気ないことのようですが、これがとても大事なのでは、と思います。
 また、たなばたさまの会の後のある日。Dぐみのお部屋では、お庭に出てあることを試みてみました。子どもたちの方もたなばたさまの会に聞いた、このことをよく覚えていました。それは園長先生からの『お星さまにさわれるおはなし』です。内ばきから外ばきに替えて、お庭へ。テラスに並んで座ったDぐみさん。両手を合わせ『お星さまにさわりたい!』と、気持ちを込めてその手を地面につけると…。手に『地球』という星の砂がいっぱいつきました。その手を見て、お友だちと思わずニッコリ。いつもの砂遊びの砂が、星の砂に変身でしたね。
 七夕をきっかけに、不思議な大きな世界があることを感じてきました。『地球』という『星』、その中の『四季』のある日本という国で過ごす子どもたち。『梅雨』の後やってきた『夏』。この季節ならではの楽しみを、たくさん感じて過ごしていきましょう。身の回りには、まだまだ不思議なこと、楽しいことがいっぱいです。      
(2011年7月20日 七尾幼稚園 Dぐみのお部屋から)

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