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Dぐみのお部屋から

担任 堂脇真規子



 桜の花からつつじの花へ。新しい年度が始まった4月から5月の2ヶ月。幼稚園のお庭の様子も、そして子どもたちも変化の時でした。今年は、例年よりゆっくり開花の春のお庭。Dぐみさんのお部屋の窓からは、昨年の秋、D・Cぐみさんが植えたチューリップのプランターがちょうど見えます。緑のつぼみから、赤や白や黄色のお花に。さっそくDぐみさんの目にとまって、「みて、チューリップさん!」と教えてくれましたね。
 入園式をお家の方と過ごし、幼稚園での生活がスタート。幼稚園で過ごすことは、お家の方と離れて過ごすことということがわかってきた子どもたち。「ママは?」「ママ、いくー!」と涙の姿もありましたね。
 幼稚園には、お家にはないようなオモチャがあったり、遊びがあったり。それが、気にならないはずがありません。でも、もうそばにはお母さん、お父さんの姿はありません。お家という場所から出て、新たなスタートラインに立ちました。お家の方を通しての関係ではなく、個々の関係を築いていく第一歩が始まりました。周りには少しづつ違う年齢のお友だちや先生がいます。そして、いろいろなお友だちがいます。やってみたいことがいっぱい。でも、どうやって関わっていけば楽しく過ごすことができるのか?試行錯誤の日々なのです。
 その中で、そばに来て優しく声をかけてくれるお友だちがいます。教えてくれるお友だちがいます。自分が小さい時に受けたことそのままを、次に伝える姿があります。それはまた、今のDぐみさんにもつながっていくことでしょう。その日が今から楽しみです。

 幼稚園には、自分の印のシールがあり、玄関の靴の棚やお部屋の棚にはってあることもわかりました。嬉しそうに自分の印を指さして、何度も教えてくれたりしました。また「“りんご”は○○ちゃん!」「○○ちゃんは…」と、印と共にいつしかお友だちの名前も覚えてしまいましたね。
 玄関でのくつのはきかえ一つをとっても、いろいろな姿が見えます。玄関にお座りして一休みしてから始めたり、脱がずにそのまま行こうとしたり。お家と幼稚園への気持ちの切り替えの時でもある玄関での時間。一人ひとり違った過ごし方があります。自分でくつをはくということも、Dぐみさんにはなかなか難しいこと。でも、できた時には「できた!」と、達成感に満ちたお顔で教えてくれます。大きくなると何気なく過ぎていくことが、今は一つひとつ大きな意味があることだったりするのです。
  
 初めての経験がいっぱいだった、この2ヶ月。毎日のこと以外にも、イースターのたまごさがし、Bぐみさんと小丸山公園お花見お散歩、でか山見学バスツアー、オタマジャクシのたまごやカブトムシの幼虫ふれあい体験等々。お友だちと一緒に目で見て、手で触って感じてきました。
(2011年5月31日 七尾幼稚園 Dぐみのお部屋から)

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