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Dぐみのお部屋から

担任 堂脇真規子



 何回目かの台風が、ようやく秋風を運んできたかのような今日この頃。衣替えにふさわしい気候となりました。急な変化に身も心も、何とかついていかなくてはという日々ですね。
 とにかく暑かった夏。例年、夏のお庭になくてはならない“水遊び”ですが、今年は長期間にわたって繰り広げられました。最初は、水を含んだ砂の上を、恐る恐る歩いていたDぐみさん。そのうち、その感覚が楽しく思えてきて、遊びがどんどん広がっていきました。大きいクラスのどろんこ遊びにも興味津々。水の不思議さおもしろさを、実感しましたね。 そして暑かった分感じた、日なたと日影の違い、日影の心地よさ。暑いときに飲む冷やしたお茶のおいしさ。「おいしいねー」と、お顔を見合わせてニッコリ。それも言葉ではなく、Dぐみさんが自分で感じた今年の夏でした。
 9月に入って園庭では、山ゴボウの実を使って色水遊びも楽しみました。園庭の一角にある山ゴボウの下で、実をギュッとつぶすとあかむらさき色の水が。それをペットボトルに入れて「シェイク!シェイク!」と振ってみれば「ピンクになった!」。振れば振るほど、段々濃くなっていく色水は魔法のよう。これも不思議な体験でしたね。
 ある日は敬老の日に向けて、プレゼントをご相談。指ハンコ遊びで作った、おいしい“ぶどう”と、かわいいお顔の“コスモス”をお皿に乗せてプレゼントしました。それぞれの指サイズの小粒なぶどう。「○○のぶどう、おいしいよ!」「ありがとうっていうの!」等々、お皿の中央には、ニコニコのお顔も一緒にプレゼントでしたね。
 
 そして水遊び終了のお庭で、次に始まった『うんどうかいごっこ』。まず『よーい、ドン!』で走る“かけっこ”。最初は、合図の前にニコニコと走り出してしまったり、お友だちを見て楽しんでいたりすることもしばしば。そのうち段々と名前を呼ばれて前に出ることや、一旦並んで合図でゴールテープ目指して走ることもわかってきました。それでもフライングも多々ですが『よーい』ポーズが少しづつ決まってきましたよ。
 Cぐみさんとは、広いお庭でするダンスをご相談。パンダに変身する♪ミミちゃんとパンダコパンダ♪のダンスを楽しんでいます。両手で丸くパンダの目の部分を作るポーズや、『ママ!』『パパ!』と呼びかけるポーズ、両ほっぺに人さし指のニッコリポーズなど、子どもたちのお気に入りポーズが一杯です。また、かわいいパンダ帽子、おしりにはふさふさのしっぽもつけて、すっかりパンダに変身です。これもお気に入りなのですが、当日はいつもと違った雰囲気にどんな姿が飛び出すことか…。今年のうんどうかいは、それぞれに一度きり。まったく同じ姿でのうんどうかいはないのです。「イヤもん」「ママきて」etcの姿も、いつか懐かしい姿になることは間違いありません。それも含めて、一緒に楽しんでいただけたらと思います。 
 大きいお友だちの後ろについて、笛のリズムに合わせて一緒に歩くことが楽しいDぐみさん。玉入れもみんなで一緒に。玉を持って立っているだけだったり、投げても中に入ることはありませんが、一緒にしているつもりが楽しいのですね。
 そして、他のクラスがしているダンス、レース等にも興味津々。こちらもやっぱり見て、一緒にしているつもりなのでしょう。それが本当に自分がする○年後に、つながっていくのです。
 
 いつものお庭の『うんどうかいごっこ』を、日々楽しむDぐみさん。その周りには、夏の間に沢山関わりを持ってきた『お友だち』がいっぱい。お友だちと一緒に一つのことをする楽しさ、体を動かすことの楽しさを、特別な場所ではなく、このいつものお庭で実感していくことでしょう。      
(2010年9月30日 七尾幼稚園 Dぐみのお部屋から)

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