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Dぐみのお部屋から

担任 堂脇真規子



 うんどうかい後の一〇月早々に、やってきた台風。幼稚園のそばにあるどんぐりの木の実も、ようやく少し実った所でどんぐりコロコロ…となりました。
 Dぐみさんも自分たちでどんぐり探しをと思い、後日国分寺公園へ大バスに乗っておでかけへ。木の下には、今まさに落ちたばかりのようなどんぐりをたくさん発見。それを見る子どもたちの目も、ワクワクの気持ちでいっぱいのどんぐりのようなお目めに。さっそく、手にとり確かめて「せんせー、あったよ!」。手に持った袋は、段々どんぐりで膨らんでいきました。木の下で自分で拾ったかわいい秋の落とし物でしたね。
 また、幼稚園のお庭の桜の木も変化してきました。赤や黄色にその色を変えた木々の葉は、風を受けチラリ、チラリと踊るように落ちてきます。お庭で遊ぶDぐみさんも、その様子に気づき、落ち葉を手でキャッチしようとしてみたりしましたが、予測不能の自然の動きに興味津々でしたね。
 ある日は、Cぐみさんと一緒にその桜の木が沢山ある、お隣の小丸山公園へお散歩に出かけました。春の時期に咲いていた桜やつつじのお花はなく、そのかわりに黄色や赤の落ち葉のじゅうたんの上を歩きました。ここでも、きれいに色づいた落ち葉を手にとり「お母さんに見せる!」と、袋に入れておみやげにしたのでした。季節がかわり、また違った公園の姿を、実感してきましたね。
 
 そして、春には「どこに実っているのかな?」と、いちご畑へおでかけしましたが、秋はさつまいもの畑へ収穫体験に。地面の上に実っていたいちごでしたが、今度は土の中です。土をシャベルで掘り、地面から顔を出しているおいものつるを「ヨイショ、ヨイショ!」と引きます。大きなおいもが顔を出すと満面笑顔でした。
 幼稚園に戻った後は、後日に園庭で焼きいもにして食べましたが、「おかわり!」の声もよく聞かれました。自分で土の中から掘ったおいもは特別おいしかったことでしょう。 次は、木の上からの収穫です。「りんごは、どこにあるのかな?」と、お話ししつつ能登島へ。りんご園に到着すると目に飛び込んできたのは、木の上に実っている赤いりんごの姿でした。お店で売っている姿とはまた違う、りんごの本当の姿です。自分で手をのばして収穫したりんごは、甘い匂いがしましたね。大事にだいじに、両手で優しく包んで持って帰りました。
 
 二〇日は、そんなうれしい秋の実りを神さまに感謝する収穫感謝礼拝がありました。「○○ちゃんと同じにんじん持ってきたよ」「あたしも!」等々、お家から一つずつ持って来た野菜やくだものを、大きいクラスがしているようにDぐみさんも、礼拝堂で園長先生にお渡ししましたね。
 

 
 次の日はおもちつき大会。蒸したもち米が段々おもちに変わっていくプロセスを実際に感じ、きねを手にペッタン、ペッタンとおもちをつきました。そして、大根、にんじん、じゃがいも…と収穫に感謝した野菜が、たくさん入っためった汁のおいしかったこと。たくさんの方の温かい手を通って、今まさに口に運ばれてきた大事な命のもと。周りの方への感謝の気持ちを持って、これからも大事にいただきたいと思います。

 神さまから受け取った恵みの中で、「見て」「触れて」「味わって」たくさんのことを感じてきました。季節は、少しずつ秋から冬へと変わっていきます。その収穫に感謝し、小さなDぐみさんも「ありがとう」の気持ちを持って、次の季節を迎えたいと思います。
(2009年11月30日 七尾幼稚園 Dぐみのお部屋から)

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