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Dぐみのお部屋から

担任 堂脇真規子



 急に強い雨が降ったかと思うと日が差したり、広がった雲の向こうに次の季節の兆しが見え隠れしている今日この頃。
 「みて!」と、得意そうなお顔で長ぐつをはいて来たことを教えてくれるDぐみさん。はきやすさからか、何故か一年中人気の長ぐつ。今の季節は、まさに大手を振って堂々と登場!なのでした。水たまりの中だって長ぐつだったら大丈夫、何でも出来ちゃう気分、なのでしょうね。
 そして、『梅雨』という季節独特の不安定な天気の中『雨』や『水』にも興味津々。窓から見える景色が晴れている時とは、違うことが不思議な様子です。
 ある日は、じょうろで雨を作って、バケツの中へこぼれる音に耳を澄ましてみました。いつもは、元気な声が響くDぐみさんですが、水の音を聞こうと、皆そっと目を閉じています。「ジャージャー」「チョロチョロ」「ピチピチ」等々。色々な音が聞こえたようでしたね。
 また、今度は目を開けて水が落ちているバケツの中の様子を見てみました。席を立つことも忘れ、注目。とても面白そうな表情を浮かべていましたね。何気ない身近な存在の『雨』『水』ですが、Dぐみさんには不思議と驚きに満ちていたようです。
 もう一つ毎日窓から見えていた景色の中に、野菜のプランターがあります。その中で、特に気になっていたのが『プチトマト』。「お花、咲いているよ」「まだちいさいよ」と、その様子を毎日のように教えてくれました。ある日は、とうとう「赤くなったよ!」「赤くなったら食べてもいいげんよ」の言葉になり、収穫となりました。一回目は、Cぐみさんと一口ずつみんなで「いただきます!」。不思議なことに、いつもは「イヤもん」のDぐみさんも「おいしい!」とモグモグ。大きいクラスが植えてお世話している様子を何気なく見たり、成長の様子を感じて来たプチトマト。お店のトマトとは、また違う味がしたのでは…と思います。

 さて、6月7月とDぐみさんには多くの出来事がありました。6月には、Dぐみだけでの小丸山公園への初めてのお散歩。お友だちと『いっしょ』に。歩くことの楽しさを感じましたね。花の日礼拝では、お家からそれぞれお花を持って登園。神さまや周りの人に『ありがとう』の気持ちを持つことを知りました。お父さんへのプレゼントを相談して作った、父の日のプレゼント。「パパ、おおきいよ!」「だっこしてくれるよ」と、嬉しそうにお話ししていましたね。
 そして、7月。4日のたなばたさまの会。その前に星の世界を夢見て、笹飾りを、一つまた一つと作っていきました。Cぐみさんと一緒に♪青い空をみあげて♪のダンスも踊りましたね。たなばたさまの会の後日、園長先生のお話『ほしにさわるおはなし』を、お庭で試してみたDぐみさん。目を閉じ手をこすりあわせて『お星さまにさわりたい!』と強く願います。そして手を目の前の地面につけると、両手に“地球”という“星”の砂が…。思わず「ワァー」と、喜びの声でしたね。



 今、Dぐみさんの身の周りには大きな世界が広がっています。それは、不思議に満ちています。何気ない毎日の中には、宝物がいっぱい。どう感じて、お友だちとどう共感していくのかとても楽しみです。イメージの広がりを楽しみつつ、しっかりと受け止めていきたいと思います。
 次は、夏がやって来ます。夏ならではの遊びをお友だちと『いっしょに』、たっぷり楽しみましょうね。      
(2009年7月21日 七尾幼稚園 Dぐみのお部屋から)

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