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Dぐみのお部屋から

担任 堂脇真規子


 Dぐみのお部屋の窓から見えていた、きれいな秋色の世界から、季節は確実に移っていきました。
 そして今度は、幼稚園の中で少しずつ変化があることに気づいたDぐみさん。まず、ホールには赤いろうそくが4本立っているアドベントクランツと、大きなアドベントカレンダーが飾られました。立ち止まって、不思議そうに見あげていましたね。そう、クリスマスのお支度が始まったのです。
 クリスマス前の4週間は、アドベント(待降節)。ホールの時間には、そのアドベントクランツのろうそくの灯りが、一週ごとに増えていきます。「だれのおたんじょうび?」の声も聞こえました。そう、その言葉の通りクリスマスは、イエスさまのお誕生をお祝いする日なのです。お部屋の戸にも小さなクリスマスリース。廊下にも、玄関にも少しづつ飾りが増え、ワクワク感が高まっていきます。
 次に、玄関やホールに大きなクリスマスツリーが登場。Dぐみさんの背丈の○倍!その飾り付けをDぐみさんもお手伝い。間近に見るツリーに興味津々でしたね。
 お部屋にもアドベントカレンダーがあり、こちらも毎日一つずつ扉を開けていきます。Dぐみさん全員で「トントントン…」と扉を優しくノックするまね。それまであちこち向いていたお顔が、小さな窓と向かい合います。天使やツリー、プレゼント、星などが出てきて、一つひとつに大喜びの声をあげていましたね。
 
 少しづつクリスマスへの期待感に心を膨らませつつ、今度はDぐみさんもクリスマスのお支度を、とご相談。よいお心を神さまにお見せする献金箱作りから始まって、お家の方へのプレゼント作りへ。プレゼントを受ける喜びだけではなく、贈る人のことを考え、贈る喜びを。贈る相手は「ママにあげる」「お母さんとお父さんとおばあちゃんと…」と家族全員の名前をあげる子もいました。作っている間は「まだ、ナイショね」と、贈るその日を楽しみにして来ましたね。印象的だったクリスマスツリーの形のプレゼントを、みんなでご相談して作りました。小さな紙に指はのりがいっぱい…ということもありますが、「じぶんで!」の気持ちがいっぱいなのです。のりの跡やすこし曲がってはってある所、クレヨンの様々な線に、作っていった今の子どもたちのそれぞれの姿を感じていただけると幸いです。
 Dぐみさんのクリスマスに向けて楽しいことが、もう一つ。それは、楽器遊びです。スズ、タンブリン、カスタネット、それぞれの音を楽しんできましたが、今度は♪メリークリスマス♪のお歌に合わせてみんなで一緒に。それぞれ、楽器を手にして振ったり、たたくことで音が出ることに興味津々。ずっと鳴らしていることも…。それでも「お支度しましょ」の最初と、最後には音を鳴らさない『おやすみポーズ』の瞬間があったりして、その時の誇らしそうなお顔に思わず笑みがこぼれます。お心が一つになる経験は、次への成長へとつながっていくことでしょう。

 去年も過ごしたクリスマス。でも、今年はクリスマスまでの毎日を幼稚園でお友だちと共に過ごしてきました。クリスマスの本当の意味はまだわからなくても、Dぐみさんにとっては驚きと、不思議さに満ちた日々だったのではと思います。優しいお心で過ごしてきたそのままに、クリスマス会当日もお家の方と一緒にABぐみのページェント(聖誕劇)を見たり、楽器遊びをしたり、歌を歌ったり…と楽しく過ごしたいと思います。 
(2008年12月19日 七尾幼稚園 Dぐみのお部屋から)

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