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Dぐみのお部屋から

担任 堂脇真規子


 ♪まっかだな、まっかだな♪と思わず口ずさんでしまう、秋色の世界が広がっている今日この頃。
 先日、ABぐみさんが白菜の収穫体験でおでかけの時、Aぐみさんのお部屋を通って二階ベランダへ。大きく伸びた紅葉の木を間近に見て、その変化を感じてみました。「おててみたい!」と、手を出して比べてみたり。「きいろいよ」と色の変化にも気づく子も。ベランダから見える色づいた公園の木々も、上から見るお庭の桜の木も、違って見え、思わず「センセ、あか!」の声も聞こえました。その後は、お庭に出て『きれいな葉っぱ探し』も楽しみましたね。その葉も風に乗り、またチラリチラリと落ち、確実に季節は足早に移り変わっています。

 この秋空の下、楽しいおでかけが沢山ありました。まず、いもほり遠足。能登島へのりんごがり遠足。「おいもはどこに?」と聞くと、「土のなか!」と下を指さします。「りんごはどこにあった?」と聞くと「木のうえ!」と指先は上に。実際においも畑やりんご園へ行って、自分の手で収穫してきたDぐみさんならではの言葉です。
 その後、そのおいもは園庭で焼きいもをして食べ、りんごもとりたてを一口ずつに切って口にしました。どちらも「おかわり!」「まだ、おかわり!」の声が響いていましたね。収穫を実感した一時でした。
 また、CDぐみで国分寺公園へおでかけもしました。秋風がピューっと吹く中、椎の木の下にはどんぐりが。見つけたDぐみさんの視線は、そこにくぎ付けです。「どんぐりあるよー!」と小さい椎の実をかわいい指先で、ひとつ一つつまんでセッセと自分の袋の中へ。自然の贈り物を「ママにみせるー」「おみやげ!」と大喜びで持ち帰りました。こちらでも、秋ならではの収穫の喜びを感じましたね。

 秋は、神様からのプレゼントがいっぱい。収穫感謝礼拝では、作って与えて下さった神さまにありがとうをいいました。礼拝堂では、お家からの果物や野菜を大事そうに持って園長先生にお渡ししていましたね。次の日のおもちつき大会では、おもちをつき、その色々な野菜を、めった汁で食べました。野菜がチョッピリ苦手なお友だちも、野菜が一杯のめった汁は「おいしいね」。お友だちと一緒に目で見て、触って感じて、たくさんのことを実際に感じてきたからこそなのでしょう。

 先日は、初めてAぐみさんと一緒に七尾美術館へおでかけしました。ボローニャ国際絵本原画展を見に行ったのですが、さて美術館という公共の場所でどんな姿を見せてくれるかな…と出発。バスに乗る時から大きいクラスは、自分のペアのDぐみさんをしっかりとエスコート。また、Dぐみさんの方もその声をしっかり耳にするのでした。美術館では、それぞれのイメージの広がりの世界を感じ、自分の気に入ったものを「みて、○○!」「わらってる」「おおきいね」等々、と指さしていましたね。また、Aぐみさんが自分の気づきを、Dぐみさんに伝える努力をさりげなくしていた姿が、とてもステキに感じました。お互いにとって、とてもよい経験になったように思います。

 これらは、小さいDぐみさんの長い時の流れの中のほんの一時のこと。でも、楽しい経験は、たとえ覚えていなくても宝物として記憶のどこかに残っていくものです。だからこそ、幼稚園でお友だちと感じる気持ち、経験を大切にして、次につなげていきたいと思うのです
(2008年11月27日 七尾幼稚園 Dぐみのお部屋から)

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