直線上に配置

職員室から

副園長 釜土蘭子



 すでにご存じの方も多いかと思いますが、この夏、覚悟を決めてC型肝炎の治療を始めました。最初は一〇日間の入院。とってもにぎやかな幼稚園と違ってとっても静かな病院の個室。そしてとっても忙しい職員室とちがって一日が長い患者の一日。三食ちゃんと食べること、一日何度か検温する事、一日一回往診がある事。日によっては採血がある事。けれどほとんどの時間は一人で過ごす事になるのでした。
 ちょうど入院した頃はオリンピックの最後の方でして、ゆっくり見てしまいました。ソフトボールや野球なんて、3試合まるまるみてしまったほどであります。それを見ながらてもちぶさただったので、ハズレ手裏剣がいっぱいできてしまいましたが・・・。(まあくじびきごっこが始まればすぐなくなっちゃうんですが・・・)

 オリンピックが終わってしまうと、さてどうしようか?という事になりました。
 病室にはDVDが見られるようにもなっていたので、家にあるDVDを持ってきてもらうことにしました。前からゆっくり見たいなと思いながらなかなか機会がなかった映画。その中でも、せっかく「特典映像つきスペシャルエディション」を買っていたのにパッケージをあけてもいなかったディズニークラシックの2本、「ダンボ」と「バンビ」にじっくりおつきあいしてみることにしました。

 本編をゆっくりじっくり見て、その後特典でついているメイキングもしっかり見ると、この映画に関わった人達がどれほどの思いで作ったかを思い知らされました。ほんの少しのシーンにも、どれだけ議論しどれだけの技術を使うか。そして納得いかないものは、本編にはいれずにきってしまう。
 六〇年以上たっても愛される映画にはやっぱりこれだけのものがあるんだなぁとしみじみ思ったのでした。
 それに比べると最近のテレビ番組は一〇年たって見ることはないだろうなと思うものばかりで残念ですよねぇ・・・。

 退院してからは週に一度、木曜日に注射をしに行っております。子供達にとっては「注射をする」というのはとってもすごい事なので、「らんこ先生、おちゅうしゃ痛かった?」「泣かなかった?」とよく聞かれます。クスリの副作用も若干あって、万全の体調とはなかなかいかないのですが、まあまあ普段通りのお仕事はできそうな感じです。 。  
(2008年10月1日 七尾幼稚園 職員室から)

今月のトップページへ