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職員室から

事務主事 釜土蘭子


  能登半島地震から3ヶ月。地震でダメージを受けた住居を建て直す話が持ち上がり、様々な未経験な出来事が起こっています。
 まずは、「引っ越し」。荷物をまとめて運んで・・・。引っ越し先はDぐみさんの裏のお家。近いしすぐに終わるだろうと思っていたら、とんでもない。まとめてもまとめても二〇年分の荷物がこれでもかと膨らんできます。運んでも運んでも・・・。毎年いつ引っ越してもいいようにしていらっしゃるという転勤族の方々が偉大に見えます。
 ようやく日常生活が確保できる分だけ運んで、6月末から段ボールだらけの仮住まいでの生活が始まりました。そして新居を建てる為の打ち合わせもしなくてはなりません。 
 幼稚園の修理の打ち合わせもあります。どこからどんなふうに直すか。これがなかなか難しい。とりあえず夏の工事に備えてABぐみにエアコンをいれました。けれど実際の外壁工事がいつになるか、どうやってするか、まだまだ着工までに考えなくてはいけないことだらけです。おとまり会や夕涼み会の時に足場があるのはイヤだし・・・。
 
 そんなわけでどうしても時間が足りない蘭子先生。いろんな時間を削ってもまだまだ仕事が残ってしまいます。
 そこで本当は一番大好きな仕事を、人に託してみることにしました。
 それは幼稚園のお庭の整備。苗を植えたり・・・です。主に若い3人の先生に指示を出してしてもらっています。
 住居の工事があることを考えて今年は野菜の苗の場所をDぐみさんからすぐ見える場所に変えました。まずBぐみさんがお部屋の時間に基本的な苗を植えました。その後、そこに他の苗を植えるという作業があります。これは「お部屋の時間」ではなく「自由遊びの時間」にします。興味のある子が自然によってくるのに、意味があります。
 「先生がやっていておもしろそうだなと思ったら、子供達がやってくる。そうしたら一緒にするんだよ」、そう説明して、先生の作業開始。まずプランターに土を入れ始めます。「なにしてるの?」、子供達が先生の側に近寄っていきます。「お手伝いしてくれる?」「うん!」
 そこからは、集まってきた子供と先生で土をいれたり、苗を植えたりの作業です。正直大人一人でやる方が早く終わる事ですが、子供達と一緒にやることに、保育の意味があります。一緒に作業をしながら、いろんな事をおしゃべりするのも楽しい時です。
 本当は自分でしたいなぁと思いながら、若い教師達が子供達としている作業を、少し離れて見ているらんこ先生です。
(2007年6月30日 七尾幼稚園 職員室から)

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