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職員室から

事務主事 釜土蘭子


  ワールドカップのおかげで、少々寝不足になりながらも、たくさんのいいサッカーの試合を見ることができたこの一ヶ月。
 いろんな試合を見ていて、つくづく思う事は、サッカーはチームで戦うゲームなのだという事です。誰か一人の力では勝てないのです。スーパースターがいてもダメ。ゴールキーパーが良くてもダメ。ピッチの上にいる全員の力の総合力なのです。優勝/準優勝のチームとは勝てなかったチームの違い。それはやはりチームプレーができたかどうかというあまりにも基本の事なのです。
 野球でも、バレーボールでも、バスケットでも、どんな球技でも、それは当たり前の事なのです
 さて、5月から6月。幼稚園にはたくさん実習生がやってきました。若いお姉ちゃん先生、お兄ちゃん先生を迎えると、いつもと違う雰囲気になります。
 楽しい体験がいっぱいあります。いい刺激がいっぱいあります。新しい発見がいっぱいあります。
 けれどこの季節いつもちょっぴりイライラしてしまう、蘭子先生。それはなぜかといいますと、保育のチームプレーがうまくいかなくなるからなのです。
 特に自由遊びの時などに顕著になってしまうのです。長い間一緒に保育をしている同僚とは、特別に打ち合わせをしていなくても、自然と役割分担ができるのです。
 今あそこで小さなケンカがおきたぞ、近くにいるのは何先生かな?じゃあ、こんな解決をしたに違いない。
 遠くで見ていても想像ができ、信頼ができます。仮にトラブルが大きくなって、「ここは一人の先生だけで対応しない方がいいな」と思えば、それぞれのキャラクターに応じて、ある者は叱り、ある者は解説をし、ある者は慰める、そんな役割が自然とできるのです。
 叱る場面だけではなく、ほめる場面やムードを盛り上げる場面でも、一言二言情報を交換すれば、うまく連携プレーができるのです。
 それは実習生との間ではまずできません。それが蘭子先生がちょっとじれったくなる理由です。あーあ、あんな解決しちゃった!ともどかしくなるのです。教師と実習生では実力が違うのだからしかたはないのですが。
 もうすぐ夏休み。夏期特別保育の間はいつもよりも自由遊びの時間が長く、しかもAぐみさんからDぐみさんまで一緒にすごす時間がほとんどになります。
子供達にとっての楽しい時間を作り出す為に、いいチームプレーの保育ができる夏でありたいと思います。  
(2006年7月20日 七尾幼稚園 職員室から)

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