直線上に配置

Dぐみのお部屋から

担任 堂脇真規子



   雲いっぱいの梅雨空が続くこの頃ですが、その中を元気なDぐみさんの声が響きます。「せんせい!みてー」「○○あったよー」、時には手をひいてその場所まで案内してくれます。その先には、いろんな事が待っていて次は何に気づき、教えてくれるのかととても楽しみなのです。自分が気づいたことをまわりの誰かに伝えて、気持ちを共有したいという気持ちの表れであり、とても大切なこと。その都度一緒に見て、聞いて、驚いたり喜んだりしていきたいと思います。その気持ちが、段々と広がっていくことを思いながら。

 先日のたなばたさまの会。いつもは「いってきます!」と手を振って一人での登園。今では「ママのとこ行きたいー」と朝に涙することもなくなりましたが、今日は一緒に来てそばにいてくれる日。こんな時は、そのままお家の方にピッタリのことも・・・。でも、今回は自分のいすに座って、ホールで始まることに興味津々でしたね。初めて聞く七夕ものがたりのお話しや、A・Bぐみの合奏もとても興味深そうでしたね。合奏の大太鼓やシンバルをならすまねをして楽しんでいるお友だちもいました。手にキラキラリボンのお星さまをつけてCぐみさんと一緒に登場した『風のおはなし』のダンス。ドキドキしたのではと思いますが、泣いたりすることなく円に加わって♪キラキラキラ、ひかってる〜♪と一緒に踊りました。ひとり一人が輝いていましたよ。お部屋では自分たちで作った七夕飾りを持って帰りました。お母さんたちと一緒に考えた願い事、本当にかなうといいですね。

 そしてもう一つ、たなばたさまの会の日に園長先生からお聞きしたお話といえば・・・『お星さまにさわるお話』です。『お星さまにさわりたいと願えばさわることができる』ということですが、梅雨の合間のある晴れた日にお庭に出てみました。まず、園長先生の言葉の通りに「お星さまにさわりたい」と強く願い、両手を合わせます。テラスにお座りしていたDぐみさん、この時ばかりは目の前のお砂遊びにも手を出さずに目を閉じて「お星さまにさわりたい」をしています。そして、両手を広げてゆっくりと地面につけていくのです。そうすると、どの子も両手に〈すな〉が一杯つきます。「ほーら、地球のほしのすな!」というと、大喜びのDぐみさん。おとなり同士「おんなじねー」と見せ合って嬉しそうです。「もういっかい!」の声。大地に両手をしっかりおろしてもう一度パッ!それだけなのですが、お友だちと一緒にすることが何だかとても楽しいDぐみさんなのでした。


 次に立ち上がると、「探検にしゅっぱつ!」「エイエイ、オー」と星の探検が始まります。いつもと同じ園庭、同じ場所ですが、なんだか違う気分でのお庭の探検です。あじさいのお花にさしかかりました。「ほしのお花!」と立ち止まってよく見ています。すると「せんせい!みてみて」「ほしのかいじゅうだよー!」と指さす先には、あじさいの葉の上をのっしのっしと(!?)と歩くありの姿。Dぐみさんからの気づきの声に「ほんとうねー」と思わずニッコリでした。ほしの小山に登ってみたり、ほしのこども同士握手したり、すっかりなりきって楽しみました。
 『ほし』という言葉を覚え、その『ほし』である『ちきゅう』。その中の『にほん』という国の季節『梅雨(つゆ)』という言葉を知り、その中で暮らしている子どもたち。自分のまわりには、大きな世界があることを感じたのではと思います。

 もうすぐ来る『夏(なつ)』。水遊びにどろんこ遊び。季節の移り変わりを楽しみながら、次の暑い夏ならではの遊びをたっぷり楽しんでいきたいと思います。 
(2005年7月19日 七尾幼稚園 Dぐみのお部屋から)

トップ アイコン今月のトップページへもどる

直線上に配置