直線上に配置

職員室から

事務主事 釜土蘭子


  近頃は少し下火になってきたのですが、一時期、七尾幼稚園の女の子がおでこに紙テープをV字にしてテープで貼っていたのをお気づきでしょうか?「セーラームーンごっこ」の1シーンです。
 いったい誰が始めたのかは覚えていないのですが、間違いなく子供達の中から出てきたアイデアです。七尾幼稚園の女の子達にとって「紙テープ」はとても身近な素材です。ストローの先に長めの紙テープをつけて「魔法の杖」になったりします。また紙テープを互い違いに折っていく「ビヨーン」は基本技術の一つです。ちなみに「ビヨーン」をBぐみさんできれいにできたら、なかなかのもの。Cぐみさんでできるのは、かなり器用なお友達なんですよ。
 女の子の人気アイテム、紙テープに対抗する、男の子の人気アイテムは、ストローです。ストローを何本も組み合わせて、剣や鉄砲を作るのが男の子達は大好きです。
 もちろん、最初からこったものができるわけではありません。最初は2,3本をセロテープでつけた単純なものから始まります。そこから組み合わせたり、おりまげたり、長さをそろえたり、そんないろんな工夫が始まっていきます。そして自分の武器?をもって、「デカレンジャーごっこ」などが始まります。

 男の子も女の子も、自分で作ったものをもって、いろんな「ごっこ遊び」を展開させていきます。オモチャやさんで買ってきたきれいなオモチャではなくて、「自分で作って、自分で遊ぶ」、そんな体験がとっても大事だと思います。ストローや紙テープは子供達が取り扱いやすい素材です。正直、大人からみると「何?!」というものの方が多いのです。中にはちょっと無駄遣いな時もあります。
 けれど子供達の世界を広げる為に、少々の無駄は覚悟の上です。あまり簡単にポイ捨てをするのは、注意しなければなりませんが、できるだけ自分のイメージを広げていってほしいと思います。これが彼らの芸術への第一歩なのですから。
 ところで、そんな芸術作品。お家で処分に困っていませんか?全部はとっておけませんよね。お家によっていろいろなお約束を決めているようです。「箱一個の中にいれることを約束して、それがいっぱいになったら捨てる」などです。お子さんの性格によっては、少しずつこっそり処分。ストローなどはまた幼稚園に戻していただいたり・・・なんて事もありますね。
 もしできましたら、時々力作をデジカメで撮影しておくとよいですよ。何年かたつと、とっても記念になります。   
(2004年7月20日 七尾幼稚園 職員室から)


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